研究課題/領域番号 |
20K01664
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 立正大学 |
研究代表者 |
櫻井 一宏 立正大学, 経済学部, 准教授 (20581383)
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研究分担者 |
渋澤 博幸 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70291416)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 流域圏 / 環境・経済政策 / マテリアルフロー / 水害リスク / 政策評価 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,流域圏をひとつの空間的単位とし,富栄養化などの水質問題や水利用問題に着目し,さらには近年の水害リスクも考慮して,それらの解決・改善,予防的措置等の対策について検討を行うことを目的とする.そのために,選定した対象流域の経済面,環境面,災害リスクなどの諸課題を整理し,それらの課題を踏まえて環境・経済政策をモデルシミュレーションにより評価する.水環境に関する問題は,陸域・沿岸域・海域を一体的に捉えた流域圏を対象として,物質と水を含むマテリアルフローをモデルに組み込み,経済モデルに記述される地域経済活動を同時に分析する.
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研究実績の概要 |
今年度は,前年度に検討したプロトタイプモデルについて,対象地域における水質汚濁物質の排出総量を制約とした最適化モデルをベースに開発を進めた.前年度より検討していた北欧のフィンランドを対象地域とし,国内の水域の状況や周辺海域の富栄養化問題を考慮に入れつつ,関連する経済および環境データの収集を行った.ただし,現地調査の見通しが立たないことなどから諸データの収集が思うように捗らなかったことが挙げられる.そのため,モデル構築については検討を進めることができたが,実証分析,シミュレーションについては実施することができず,具体的な分析をさらに遅らせることになった.前年度より行っていた可能な限りの資料収集により,当該地域に関する経済活動や水環境の状況を概観することができた.行政区域や流域などにおける人口などの基礎的なデータや地理情報データなどを収集し,シミュレーションに向けた整理を行った.特に国土全体の土地利用データや流域の地理データを収集して面積の集計を実施した.環境データとして,国全体のポイントソースおよびノンポイントソースそれぞれから発生する水質汚濁物質総量データや,産業別,水処理施設ごとの水質汚濁物質データなどを収集・整理した.環境管理を行う地域区分のデータも収集し,一部の排水処理施設から発生する水質汚濁物質量を当該管理地域別に集計することができた.その他,陸域における産業生産額などの経済データに関しても収集を行っている.環境管理区域を地域区分とした地域モデルの構築についても検討を行い,地域別の排水処理施設から環境負荷データを整理し,地域モデルによる分析に必要となる係数などの推計を行っている.今後は地域モデルの構築およびシミュレーション分析を実施し,政策評価につなげることを目標とする.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
対象地域選定を行い,当該地域に関連する経済指標,環境データ等の収集を実施するとともにプロトタイプモデルを構築した.しかしながら,シミュレーション分析を行うために必要なデータを収集・整理するための現地調査およびヒアリング調査等が実施できていない.可能な限りオンラインでの資料収集を進めるとともに,オンサイトでの情報収集を実施することを検討している.
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今後の研究の推進方策 |
オンラインで収集可能な経済データや環境データは概ね収集できたが,オンサイト調査によるデータ収集が難しい状況にある.これらに関しては,今後現地調査を実施することを第一に進めてゆく予定である.モデル構築とシミュレーションの進捗状況により,学会参加等による研究交流や情報収集を実施することを検討している.
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