研究課題/領域番号 |
20K01671
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 大阪成蹊大学 |
研究代表者 |
藤森 梓 大阪成蹊大学, 経営学部, 准教授 (30571814)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 海外直接投資 / 日系企業 / 企業の立地選択 / アジア新興国 / マイクロデータ / 企業立地 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、アジア新興国における日系企業による海外直接投資のパターンを明らかにすることである。本研究では、特にポストチャイナの日系企業の有力な進出先として注目されている、インド・タイ・ベトナムに焦点を絞り、受け入れ国側の経済状況を重視しながら、日系企業の立地選択に影響を与える要因について分析する。研究手法としては、日系企業の現地法人企業別マイクロデータを用いて企業の詳細な立地条件を把握し、受け入れ国側のグローバル・バリューチェーンや産業構造といった要因を重視しながら実証分析を進めていきたい。
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研究実績の概要 |
本研究は、アジア新興国における日系企業の進出について、企業の個票データを用いて、立地選択の要因を地理的・空間的視点から実証分析することである。具体的には、進出企業サイドの要因に加えて、受け入れ国側の要因として現地経済や産業の特徴およびグローバル・プロダクション・ネットワーク(GPN)といった観点を取り入れ、アジア地域における日系企業の進出パターンを包括的に議論することを目指している。最終的な目的は、日系企業および現地経済双方にとって最適な政策を提示することである。2022年度に取り組んだことは以下の3点である。 (1)ベトナムに進出する日系企業および現地経済に関するデータセットの構築、記述統計分析を通したパターンの検証 (2)ベトナムの現地経済事情および貿易、投資政策についての検証 (3)推計モデルの選択に関する (1)については、2010年代を通して、ベトナムに進出する日系企業の立地選択はどのような特徴があるのか、また現地経済事情との関係性について、記述統計分析を基に検証した。(2)および(3)に関しては、ベトナムの国内経済統計(Enterprise Survey)を用いて、現地経済事情について考察を行った。さらに、関連の科研プロジェクトおよび「神戸国際経済研究会:KIES」のメンバーとも議論を重ね、分析結果について考察を深めた。結果として、近年にベトナムに進出する日系企業の立地選択に関する地理的要因および進出パターンについて、実証分析に基づいて、ある程度、その特徴を明らかにすることができた。現在、これらの研究成果を論文としてまとめている状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度までに、インドに進出する日系企業に関する研究は完了しており、2022年度はもう一つの研究対象国であるベトナムに進出する日系企業に焦点を合わせて研究を行った。2022年度についても、海外渡航自粛の影響で現地調査については実施できなかったものの、ベトナムに進出する日系企業に関するデータ分析や実証分析についてはほぼ完了しており、現在は共同研究者との議論を整理して論文を完成させる状況にある。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は本研究プロジェクトの最終年度である。まず、これまで実現していなかった現地調査(ベトナム)を実施して、その成果を研究内容に反映させようと考えている。また、これまでの研究成果について取りまとめ、論文等の形で公刊する予定である。
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