研究課題/領域番号 |
20K01674
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所 |
研究代表者 |
孟 渤 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 開発研究センター, 主任調査研究員 (70450541)
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研究分担者 |
安藤 朝夫 東北大学, 情報科学研究科, 名誉教授 (80159524)
宇野 公子 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 客員研究員 (80558106)
薛 進軍 名古屋大学, 経済学研究科, 特任教授 (40262399)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | グローバルバリューチェーン / 付加価値 / 米中貿易摩擦 / 多国籍企業 / 生産ネットワーク / 環境産業連関分析 / 要素所得貿易 / 付加価値貿易 / 米中貿易戦 / 企業の異質性 / 産業連関 / 応用一般均衡 / 企業異質性 / 二酸化炭素排出 / ネットワーク分析 |
研究開始時の研究の概要 |
最近の米中貿易摩擦の本質はモノ・ヒト・カネ・情報の流れを「価値の流れ」としてとらえるGVC上の支配領域をめぐる米中間の争いである。そのインパクトは1980年代の日米貿易摩擦とは全く次元が異なり、中間財貿易を通じて進化してきたGVCに関与するすべての利益関係者が巻き込まれることから、長期間・大規模・広範囲・多分野に及ぶものとなる。本研究はGVCの主役である多国籍企業の活動を明示的に考慮したCGEモデル・ICIOモデル・計量モデルを用いて、米中貿易摩擦の所得・貿易・雇用・環境に及ぶ多面的影響を分析し、米中のみではなく、日本のような第三国の問題意識をも踏まえた形での政策指針を導こうとするものである。
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研究成果の概要 |
1)米中貿易戦の背後にある地政学的ロジックをグローバルバリューチェーン(GVC)の観点から明らかにし、成果を和文誌にて公表した。2)米中貿易戦の潜在的影響をGVCベースのCGEモデルやネットワークツールを用いて可視化し、成果はWTOが刊行したGVC報告書2021、2023年版に引用された。3)GVC上の米中間の雇用機会のtransfer及びそのグラビティ的決定要因分析、米中両国のGVC上の環境責任に関する分析も行い、成果はCell姉妹紙One Earth等に掲載された。4)企業の異質性情報を持つ中国省間産業連関表も作成し、NatureのScientific Data誌に掲載された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義:1)GVCに内包される価値の創造・移転・分配を重視した新型CGEモデルを開発し、米中貿易戦の影響をネットワークレベルでの可視化を可能にした。2)地場企業と多国籍企業のコントロールパワーの相違を明示的にGVC分析フレームワークに導入することで、付加価値貿易概念のアップグレード版である要素所得貿易概念の提示ができた。社会的意義:1)米中貿易戦の直接的な当事者のみではなく、日本等のような第三国の問題意識をも踏まえた形での政策指針や国際ガバナンスの在り方を考察した。2)成果はWTO等が刊行したGVC報告書に引用されたほか、世銀・IMF・国連への宣伝活動も行い、広くFeedbackを受けた。
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