研究課題/領域番号 |
20K01687
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 敬愛大学 |
研究代表者 |
根本 敏則 敬愛大学, 経済学部, 教授 (90156167)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 高速道路 / 車種別料金 / 大型車 / 損傷者負担 / 交通需要マネジメント |
研究開始時の研究の概要 |
高速道路網が概成し、相対的に整備より更新が重要となるなかで、これまで空間的・時間的占有面積に応じて決められてきた車種別料金の見直しが急務である。具体的には損傷者負担原則により、大型車の料金を上げ乗用車の料金を下げ、道路利用者の総余剰を増加させること、さらに橋梁などの構造物区間の料金を割高にし、もって大型車を土工区間に誘導することにより、高速道路網全体の更新費用を削減することが期待できる。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、高速道路の維持管理・更新のための総費用を回収するという条件の下で、道路損傷を考慮した車種別高速道路料金を試算するとともに、同料金の導入により社会的余剰が増加することをシミュレーション分析によって明らかにすることである。社会的余剰とは道路利用者である乗用車・大型車の消費者余剰(支払意思額―一般化費用)と道路会社の生産者余剰(料金収入―維持管理・更新費用)の合計をさす。本研究では、損傷者負担原則に基づき大型車料金を値上げし(乗用車料金を値下げし)、大型車を道路損傷を受けにくいルートに誘導させることで道路会社の更新費用を削減し、もってより持続可能な高速道路料金体系を提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
制度評価の目的関数として社会的余剰の最大化を用いる点にある。この評価枠組みは、社会的余剰を用いて最適な混雑税を検討した大瀧,根本他ら(2018)の研究で開発されたものを、さらに拡張・発展させたものである。 道路行政の政策ニーズを的確に捉え、その本質を経済学のインフラ課金の理論を深めることによって明らかにし、シンプルではあるが具体的な道路ネットワークを想定したシミュレーション分析によって、損傷者負担原則による料金を算定し評価した点にある。高速道路料金 体系の改善に多くの示唆を与えることが期待できる。
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