研究課題/領域番号 |
20K01692
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
鶴見 哲也 南山大学, 総合政策学部, 准教授 (50589364)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 経済発展 / 消費 / 資源利用 / 主観的幸福度 / 森林資源 / 持続可能な消費 / 生物多様性 / 環境クズネッツ曲線 / 環境配慮行動 / 持続可能な発展 / 幸福度 / SDGs |
研究開始時の研究の概要 |
持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)の目標12では持続可能な消費と生産のあり方が議論されている。将来の環境制約を踏まえると、現在の消費と生産の状況は持続可能ではない。本研究では、経済発展が資源利用に及ぼす影響を定量的に明らかにする。発展段階によってその影響がどのように異なるのか、特に技術の影響がどのように異なるかを定量的に明らかにすることで、先進国がどの程度持続可能なのか、そして先進国がどの程度途上国に技術支援をしていくか、そして途上国自身がどの程度技術の導入をしていく必要があるのか、についての判断材料となることが期待される。
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研究成果の概要 |
将来、発展途上国が現在の先進国と同等の消費を行なうならば、環境負荷は地球の限界を超えてしまう。先進国の消費量も将来にわたって減少させていくことができなければ、問題はさらに深刻になる。持続可能な消費を実現させていくために、本研究では経済発展と資源利用(物質的な消費)の関係を明らかにしている。分析の結果、以下のことが示された。 (1)経済発展は環境容量を測る一つの指標である生物多様性を破壊させており、その傾向は途上国において顕著である、(2)物質的消費は必ずしも主観的幸福度を増大させていない、(3)消費者が所有している物を長く大切に活用していく場合には、単位消費量あたりに得られる幸福度が増大する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
環境負荷の指標として生物多様性に着目することで、途上国において生物多様性が特に損なわれていること、先進国ほどその悪化の状態は改善されていることが示された。しかしながら、現状では生物多様性はほとんどの国で悪化している状況にあることから、より進んだ生物多様性に対する政策がどの所得の国においても必要であることが示唆されるとともに、途上国への対策がより重要となることも示唆されたこととなる。また、消費の内訳および消費スタイルが幸福度の観点からは重要となることと、資源利用をこの観点から再検討することで幸福度を高めることのできる経済発展を考えていくことができることを示すことができた。
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