研究課題/領域番号 |
20K01722
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07050:公共経済および労働経済関連
|
研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
小塩 隆士 一橋大学, 経済研究所, 教授 (50268132)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 健康の社会的決定要因 / パネル調査 / 個票データ / 中高年層 / 社会保障改革 / 健康の社会的決定要 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、個人の行動や健康の変化を長期間にわたって把握できるパネル調査を用いることにより、第1に、健康の社会的決定要因(social determinants of health; SDH)が健康に影響を及ぼす経路を分析する。とりわけ注目するのは、就業行動や社会参加活動の変化が健康アウトカムや疾病リスクに及ぼす影響である。第2に、健康がSDHに及ぼすフィードバック効果を解明する。SDH研究はこれまで、SDH→健康という因果関係の把握に力点を置いてきたが、両者の間の二方向的な性格を重視した分析を行う。
|
研究成果の概要 |
本研究の目的は、健康の社会的決定要因(social determinants of health; SDH)を大規模社会調査の個票データを用いて分析し、健康増進や社会的厚生向上のための政策的含意を得ることである。所得や学歴、就業などさまざまな社会経済行動が健康面のアウトカムや疾病リスクにどのように影響するか、また、健康が社会経済行動にどのようなフィードバック効果を及ぼすかが研究の中心的なテーマとなる。研究に際しては、個人の行動や健康の変化を経時的に追跡できるパネル調査の利点を最大限活用し、変数間の因果関係や動学的メカニズムの正確な把握に努める。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
健康の社会的決定要因に関する研究は、国内外で急速に進んでおり、その成果は数多く蓄積されているが、2ないし3時点比較の前向きコホート分析が主流であり、 10年超の長期にわたる詳細なパネル情報を用いた、しかも経済学的な視点を踏まえた分析はまだ少数派である。本研究は、①全国調査に基づく長期にわたる詳細なパネル情報を駆使するとともに、②既存の調査に基づく実証分析と補完的な性格を持っているという点で、国内外の研究に新たな知見を与えている。また、学術的な成果だけでなく、政府の社会保障改革の議論に直接資する情報を提供するという点で、一定の社会的価値を持つ。
|