研究課題/領域番号 |
20K01748
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
竹原 浩太 東京都立大学, 経営学研究科, 准教授 (70611747)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | SABR-model / 漸近展開法 / dynamic SABR / RFR / shifted SABR / free-boundary SABR / 多次元モデル / Free-boundary SABR |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では近年研究や実務への導入が進むSABR型の各モデルについて,相互の関係を,これまで行われた数値的な比較ではなく,解析的に陽な形で導出する.具体的には,ファイナンス分野でも数多くの応用例があり近似手法としてよく知られた「漸近展開法」に於いて,近年開発された「非正規分布周りの展開」を用いることで,あるモデル(target,例えばFree-boundary SABR)を別のモデル(base, 例えばoriginal SABR)の周りで展開することで,「target=base+修正項」という形を導くことを目標とする.
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研究実績の概要 |
本研究では,学会での研究及び金融実務への導入,双方で近年重視されるいわゆる「SABR型」の各モデルについて,相互の関係を数値実験での比較だけでなく,解析的な分析により比較することを目標としている.具体的には,ファイナンスへの応用事例の多い「漸近展開法」のうち,近年開発されている「非正規分布周りの展開」手法を用いることで,あるモデル(target)を,基準となる別のモデル(base)の周りで,「target=base+修正項」という形で展開し,修正項を陽に導出することで,targetモデルとbaseモデルの関係性の理解や,モデル間のシステム移行の際の見地を得ることを目指している. 2022年度は,Libor金利廃止により代替金利指標として取り扱われている無リスク金利(Risk-Free Rate, RFR)に関するオプションに関して,特にLibor廃止前後で大きく変わった適用金利決定の扱い(前決め・後決め)の違いに関するモデル・価格変化について,前年度同様「非正規分布周りの展開」を用いて解析を行った. 具体的には,後決めRFRに関するオプション評価に用いられるモデルを整理し,特にSABR-typeの先行研究について,「非正規分布周りの展開」を用いた手法と,(先行研究で用いられている)dynamic-SABRモデルに対してeffective parameterを用いた手法との精度比較等を行っている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初計画における実施予定内容は,1)SABR型モデルの派生タイプについての整理,その近似手法,実務への応用に関する文献調査,2)各種SABR型モデルに対するモンテカルロ・シミュレーションの構築,3)「漸近展開法」の「非正規分布周りの展開」手法に関する,多次元モデルへの拡張,4)3)の方法を用いた各種SABR型モデルの展開・比較,5)数値実験を通した精度検証,6)得られた知見の論文・学会発表,の6点であった. このうち,1)-2)については,2020年度に概ね達成済みである.また3)についても2021年度までに2次元への拡張は検討済みであり,より一般の次元に関する結果については,引き続き検討中である. 4),5)については,2021年度までにshifted-SABR/free-boundary SABRモデルについて,ogirinal SABRモデル周りでの展開・比較を行い,結果を数値的に検証した.また2022年度は近年のLibor金利廃止を念頭に,後決め型のRFRに関するオプションについても調査・検討を行っている. 一方6)については,前年度までの進捗の遅れもあり現在進めているところである.
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は上記の遅れも加味し,本来最終年度であったが1年間事業の延長を行うことを決定した.従って,次年度が事業の最終年度となる. 前項の通り,現在進行中である1)「非正規分布周りの漸近展開法」の多次元・一般のモデルへの拡張,2)後決めのRFRモデルに関する比較・分析,を行い,また3)これらを含めた前年度までに得られた知見について,学会発表・論文執筆・投稿を行っていく.
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