研究課題/領域番号 |
20K01749
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪府立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
立花 実 大阪公立大学, 大学院経済学研究科, 教授 (70405330)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | コピュラ / 個別株式リターン / テイル依存係数 / 高次元データ / 金融資産間の依存関係 / リスクマネジメント / 計量ファイナンス |
研究開始時の研究の概要 |
世界中には膨大な数の金融資産が存在するが、既存研究ではそれらのわずか一部のデータ、あるいは株価指数のように市場を代表させるデータを分析対象としたものがほとんどであった。本研究課題では、ファクター・コピュラと呼ばれる高次元データの分析手法を利用し、なるべく多くの資産を分析対象とすることで、既存研究では見落とされてきた金融データ間の詳細な関係を明らかにしていく。本研究課題で得られるであろう知見は、投資家のポートフォリオ選択やリスクマネジメントさらには金融政策のようなマクロ経済政策の運営に役立つと期待される。
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研究実績の概要 |
当該年度は、米国の代表的な株価指数であるS&P500とその各構成銘柄との関係をコピュラを用いて分析した。S&P500リターンと個別企業の株価リターンを様々な種類の2変量コピュラで推定し、AICで最良のコピュラモデルを選択するというアプローチを採用した。多種多様な同時分布を検証するために、一つの指数-企業ペアに対し30種類のコピュラモデルを推定した。これらのコピュラは、対称・非対称の依存関係、テイル依存係数の有無、下側テイルと上側テイルの大小関係の観点から異なる性質をそれぞれ有している。また、時間を通じて依存関係の程度が変化しないモデルと時変的なモデルの両方を分析している。分析の結果、以下の点が明らかになった。第一に、時変型のt-クレイトン混合コピュラがほとんどの指数-企業ペアで最良モデルとして選択された。これは、両者の関係は非対称であり、具体的には下側テイルと上側テイルの両方が存在し、それらは時変的であり、そして下側テイルの方が上側テイルよりも時間を通じて常に高いということを意味している。第二に、時変型のtコピュラが二番目に多く最良モデルとして選択された。第三に、下側テイルは平均して約0.2、上側テイルは平均して約0.1と推定された。以上の結果は、Krupskii-Joe型の1-ファクターコピュラモデルを構成する2変量連結コピュラの選択に有益な情報を与えるという意義があり、今後の自身のファクターコピュラを用いた研究に活用することが期待できる。本研究は現在、論文の執筆段階に入っており、近々、学術雑誌に投稿する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度は、個別株式リターンと株価指数リターンの関係を精緻に調べることができた。この研究はKrupskii-Joe型の1-ファクターコピュラモデルを構成する2変量連結コピュラの選択に有益な情報を与えるため、次年度に自身が行う予定の当該ファクターコピュラを用いた研究のベースになることが予想される。
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今後の研究の推進方策 |
当該年度の研究成果を基に、S&P500を構成する個別株式リターンについてKrupskii-Joe型の1-ファクターコピュラモデルあるいは2-ファクターコピュラモデルを構築し分析する予定である。
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