研究課題/領域番号 |
20K01750
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
白須 洋子 青山学院大学, 経済学部, 教授 (80508218)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ESG / 機関投資家 / 外国人投資家 / イノベーション / アセットオーナー / 女性社外取締役 / 海外投資家 / Assetowner / 企業投資 / CSR / 企業の長期投資 / 無形資産投資 / 公的年金ファンド / universal owners / Willing to Pay / ガバナンス / 長期投資 / 日本市場 |
研究開始時の研究の概要 |
長期・安定的であるESG投資が、国内外の機関投資家にどのように評価されているのかを実証的に分析する。企業は、ESG活動について、株主のみならず幅広いステークホルダーの価値最大化を図るため、ガバナンス体制を確立(拡大ガバナンス)し、市場での投資を通して機関投資家が一連の社会的活動の評価を行っている。このような中で、ESG活動はどのような長期機関投資家からどのような評価を得ているのか、幅広いステークホルダーに対する安定的経営手段としてどのように認識されているのか、また、近年のガバナンス改革などの日本市場固有の特殊性がどのような影響を与えているのかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
3つのテーマで論文を執筆している。3つとも、本年度は何らかの形で公表/手続き中である。各テーマの概要は、 1,論文名:機関投資家の非同質性とESG-日本企業の長期投資とCO2排出量から。概要:外国人投資家及び長期投資家は、環境活動を通じて、企業の長期投資を促進し、イノベーションの増加に繋がることが明らかになった。また、CO2インテンシティーは、北欧や欧州の投資家がダイベストメントの手法をとっていることがわかった。また、それ以外の多くのタイプの機関投資家は、CO2のレベルではなくその削減量に注目し、エンゲージメントを進めていることがわかった。機関投資家の特性によって大きく異なる。 2,論文名:Release from Restricted Environmental and Social Investing: Evidence from agreements between asset owners and asset managers 。概要:企業のESG活動は、PRI署名の機関投資家比率のみでは単純に説明できなく、アセットオーナーのパワーが強いことがわかった。アセットオーナーであるGPIFの委託投資家(GPIF-mandated asset manager)は確かにESG活動を促進するが、PRIに署名しながらもGPIFとは関係のない投資家は、ESG活動を積極的に増進しているわけではないことを明らかにした。国が進めている資金運用立国の議論にも繋がる重要な指摘である。 3,論文名:Tokenism in Gender Diversity among Board of Directors。概要:CGコードの導入期、tokenismの傾向が見られた。企業は、最初に男性社外取締役を、2人目の社外取締役をtokenismとして女性を登用しているに過ぎないことがわかった。
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