研究課題/領域番号 |
20K01764
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
永易 淳 東北大学, 経済学研究科, 教授 (30375422)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 経常収支 / 財政政策 / 財政赤字 / 双子の赤字 / データの周期性 / グローバルインバランス / 貿易収支 / 国際収支 / グローバル経済 / パネル分析 / 項目別分析 / 循環分析 |
研究開始時の研究の概要 |
長期にわたる金融緩和政策による低短期金利状況を背景に、経済を立て直す政策として財政緩和が多くの国々で脚光を浴びている。財政赤字と経常状収支(または貿易収支)赤字が並存する問題(いわゆる「双子の赤字」(Twin Deficits))を抱える国々が存在する一方、経済理論に反し政府歳出が経常収支黒字をもたらすケースも多々存在する。本研究は周期(Periodicity)・項目別データから財政政策の経常収支への伝播ルートを明確にし、その規模を定量化することで経常収支黒字と財政赤字の並存の経済要因を明らかにする。
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研究成果の概要 |
この研究は経済循環が経常収支(CA)と政府支出の関係にどのような影響を与えるかについて調査している。51カ国の政府支出の詳細項目とCAの関係を分析した結果、政府支出によるCAへの悪影響は、反循環経済でのみ見られることが分かった。しかし、経済循環は、細分化された財政政策項目とCAの間のリンクを説明するには不十分であることも報告している。例えば、補助金が一部の国のCAに重要な役割を果たしていることや、多額の対外債務を抱える国では不動産収入が主要なCA決定要因であることも示している。逆に、公共支出の最大の構成要素(従業員の報酬、中間消費、社会的利益)は小さな役割しか果たしていないことも実証された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
長期にわたる金融緩和政策による超低金利状況を背景に、経済を立て直す政策として財政緩和の経済効果が多くの国々で脚光を浴びている。財政赤字と経常収支(または貿易収支)赤字が併存する問題(いわゆる「双子の赤字」(Twin Deficits))を抱える国々が存在する一方、政府歳出増加が経常収支黒字をもたらすケースも存在する。本研究は周期(periodicity)、項目別データから財政政策の経常収支への伝播ルートを明確にし、その規模を定量化することで、今後のマクロ経済政策の構築に貴重な情報を提供する。
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