研究課題/領域番号 |
20K01804
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07070:経済史関連
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
友部 謙一 一橋大学, 大学院経済学研究科, 教授 (00227646)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 身体成長 / 乳幼児死亡 / 都市化 / 産業化 / 体格 / 栄養 / 農家副業 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、近代日本の都市における産業化や都市化という大きな変化が、世帯を行動単位とする社会において、その最下層に位置する子供たちの健康へどのように影響するのかを、学童の身体状況(身長や体重など)や乳幼児の疫学的状況(乳幼児死亡や疾病など)を、明治の学校令以降各尋常および尋常高等小学校で作成された学籍簿を使い、明らかにすることを目的としている。 また、本研究では世帯が都市化や産業化を受け止める砦として機能したと考えたうえで、上記の分析を通じて、近代日本の都市に居住する世帯に成育した乳幼児・学童の身体生理学的変化と社会のマクロ経済的な変動の関係を明らかにできると確信している。
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研究成果の概要 |
本研究は近代日本の産業(工業)化や都市化という社会変動が労働生産組織の「単位集団」である世帯のなかで最下層に置かれた乳幼児及び学童の健康にどのような影響をもたらしたのかを明らかにすることを目的としている。 研究成果をまとめると、数量史研究のDX化や計量化の課題を扱った方法論の論稿(『一橋経済学』)や、近代初頭の大都市に忽然と現れた「細民」の生活水準を細民統計の世帯個票データを使い分析した英文論稿、さらに、長野県下伊那郡下の学籍簿(個人データ)を使った学童の身長体格分析に関する論稿を出版した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、近代日本での産業化や都市化という大きな変化が、世帯を行動単位とする社会において、その最下層に位置する子どもたちの健康への影響を評価することにより、出生以降の人的資本の成長の軌跡を乳幼児死亡や体格情報から再構成し、その生理学的な成長の軌跡とマクロ経済的な変化(賃金や所得など)を明確にすることにある。また、それらを農村部で研究されてきた無制限的労働供給や二重構造論(都市部との)の諸研究と関連付けながら、近代日本の大きな社会変革の中で、そこに居住・生活する世帯に成育した乳幼児・学童の身体的変化と社会経済的な変化を関係づける研究枠組みを提供することでもある。
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