研究課題/領域番号 |
20K01813
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07070:経済史関連
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研究機関 | 専修大学 |
研究代表者 |
小西 恵美 専修大学, 経済学部, 教授 (90338583)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 19世紀半ば / ハイ・ストリート / 買い物通り / ベリ・セント・エドマンズ / キングス・リン / ノッティンガム / 新聞広告分析 / 新聞広告 / 19世紀イギリス / 質的都市化 / 小売業 / 都市改良 / 地域社会 |
研究開始時の研究の概要 |
18世紀から19世紀末までのイギリスの都市化の過程を「質的都市化」と捉え、都市化そのものの概念を再考することを目的とするが、鍵となるのは小売業の歴史的意義である。近年の研究動向を踏まえ、イギリス地方都市の事例を中心に、小売業の展開、特に固定小売店舗の集まる買い物通りの様々な形態と機能、その形成が都市に及ぼした多面的な影響、買い物通りと伝統的取引との対立・補完関係、地域社会との関わり方、都市のアイデンティティ形成への貢献、改良・拡充されたインフラや新しいサービス・娯楽施設との関係などについて、実証的に検証する。
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研究実績の概要 |
昨年に引き続き、買い物通り(メインストリート)の情報を新聞広告やセンサス、人名録から収集し、買い物通りの店舗に関するデータベースの作成を行った。昨年までは1850年代のものだけだったが、今年度は1840年代~60年代までに広げ、ベリ・セント・エドマンズ、ノッティンガム、イプスウィッチ、キングス・リンの買い物通りの分析を進めた。 1830年代以降、1880年頃にデパートが出現するまでの間、買い物通りは年々変貌を遂げていく。1840年代~60年代だけを見ても変化が見られたが、新聞広告もそうした変化を示し、新たなサービスを提供する店舗が出現する。また、1850年代に新聞広告を掲載する店舗の多くはハイ・ストリートに立地していたが、1860年代以降になるとその他の通りの店舗の広告掲載の割合が高くなってくる。新聞広告を出す傾向にある店舗に大きな変化はなく、奢侈品を中心に取り扱うものが多いが、そうした店舗が都市の中でハイ・ストリート以外にも広がっていったからと思われる。ただ、ハイ・ストリートに立地する店舗の情報を集める手段としての新聞広告がもつ重要性が低くなることがわかった。19世紀後半のハイ・ストリートの再構築には新聞広告以外の資料を探す必要があることもわかってきた。 新聞広告は時期によっても特徴が変化するが、同じ時期であっても、出版地の都市の性格によって特徴は異なる。たとえば、比較対象としている4つの都市の中で、製造業都市であるノッティンガムは製造業者用の機械等の詳細な広告がいくつも出現する一方で、ベリなどで見られるハイ・ストリートの奢侈品店の広告が少なくなっている特徴がある。 ここまでの研究成果を論文としてまとめるつもりであったが、まだ書き終わっていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ渦が続いており、夏休みはまだ海外に行かれる状態でなかった。春休みは、仕事の関係で大学を離れることができなかった。初めから予定されていたことではあったが、予想以上の仕事量と拘束がきつく、研究に従事する時間をとれなかった。海外研究者の招聘に関しては、少しずつ話は進めているが、まだ訪日するまでの段階には達していない。研究室からBritish Library Newspaperのデータベースにアクセスし、広告を読み進め分析する作業はコンスタントに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
データベース構築は継続的に進めていく。とくに、ノッティンガムとイプスウィッチの新聞広告とセンサス、人名録の入力には力を入れることで、ベリ・セント・エドマンズやキングス・リンのような社交が盛んなカウンティー・タウンとの比較を行いたい。ようやく学生アルバイトを対面で使える環境になったので、センサスや人名録のデータ入力は学生アルバイトに任せる。 現時点で、1850年代のデータベース(ベリ・セント・エドマンズ、キングス・リン、)はかなりできあがっているので、それらを比較分析した論文を掲載する予定である。また、国内ワークショップ等での口頭での報告も行うつもりである。 海外共同研究者(マンチェスター・メトロポリタン大学のジョン・ストバート教授)とは連絡をとっており、私が渡英するか、彼が訪日するかして、研究の情報交換をするとともに、セミナー開催を考えている。時期は来年の2月あたりを目標にしたい。
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