研究課題/領域番号 |
20K01834
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
|
研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
眞保 智子 法政大学, 現代福祉学部, 教授 (10341794)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 障害者雇用 / 合理的配慮 / 精神障害者の雇用管理 / 精神障害者 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は新たに雇用の義務化がなされ職場適応に課題があるとされる精神障害者に焦点をあてその雇用管理の要諦を明らかにする。精神障害者を雇用するためのノウハウや労務管理方法はいまだ確立していない。本研究の独自性は、精神障害者が安定して働くために日々の業務の振り返りを可能にするために開発したツールを通じて研究目的にアプローチしようとする点である。ツールを使用することで研究対象とする配慮を限定し、定量的に観察し、企業の合理的配慮提供の内容とその費用を明らかにする。
|
研究実績の概要 |
本研究は2013(平成25)年の障害者雇用促進法の改正により2018(平成30)年より新たに雇用の義務化がなされた精神障害者に焦点をあて、職場適応に資する労務管理の要諦を明らかにすることを目的としている。障害者雇用促進法は、第43条1項により企業に常用雇用労働者の一定割合(障害者法定雇用率)で、身体障害、知的障害、精神障害がある労働者を雇用する義務を課している。 少なくとも5年毎に見直すこととされ、2023(令和5)年は現行の雇用率が据え置かれるものの、今年4月から2.5%、2026(令和8)年度から2.7%と段階的に引き上げられることが決まっている。法令遵守に厳しい目が注がれる社会情勢の中で、法定雇用率の達成が求められている企業にとって精神障害者雇用に際し雇用管理で求められる事柄の整理とその対応策の構築は喫緊の課題である。 精神障害のある労働者の障害特性である体調の「波」の底にある「不安」「不信」「自己他者への不満」「焦燥」、おさまっていたものが一時的に強く表れる「幻聴」「幻臭」などを抱え、気軽に相談できる人がいないと孤立感を高め、状況が悪化してしまうことがある。こうした悪循環に陥る前に体調の「波」の変調を自らと職場の上司とが客観的に捉えられるツールが必要と考えた。ツールが企業でどのように活用されているのか、精神障害者の不安定要因発生の可能性を把握する項目について精査を行うとともに、ツールを運用している企業にインタビュー調査を行い、アンケート調査項目を設定した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者が副理事長をしているNPO法人障がい者ダイバーシティ研究会(障害者雇用を行っている日本を代表する企業の特例子会社を中心とした企業30社が会員)の会員企業にパイロットスタディを行った。さらに全国に約600社ある障害者雇用促進法に基づいて設立され、一定の要件を満たして障害者雇用を行うことで親会社の雇用率に算定できる特例子会社に対する調査を行うための基礎情報の整理を行った。
|
今後の研究の推進方策 |
2024年7月~8月全国の特例子会社約600社を対象に精神障害者を対象とした雇用管理ツールに関する調査を実施する。2024年9月調査結果分析法について専門家ヒアリングを実施する。2024年10月~12月調査結果分析を行う。2025年1月~3月調査報告執筆を行う。
|