研究課題/領域番号 |
20K01840
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
久村 恵子 南山大学, 総合政策学部, 教授 (60350732)
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研究分担者 |
山口 和代 南山大学, 総合政策学部, 教授 (60387735)
大塚 弥生 南山大学, 法学部, 准教授 (40233184)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | 外国人留学生 / 職場適応 / 感情作業 / 感情管理 / 感情労働 / 元外国人留学生 / 人間関係 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、元外国人留学生の日本の職場への適応を職場内外の人間関係の構築と維持に着目し、元留学生の感情的側面から職場適応の健全性を検証する。そのため、元留学生と元日本人学生を対象に面接調査を行い、職場内外の人々との応対の場における感情作業とその際の感情管理を明らかにし、元留学生であるがゆえの職場適応の困難度と健全度を感情的側面から解明する。 この解明を踏まえ、留学生や日本人学生にとっての感情的負担がない「健全な職場への適応」のあり方と方策を提言する。さらには、産業社会にとっての優秀な人材の長期的かつ安定的な確保と活用のあり方についても提言し、両者におけるレジリエンスの向上の実現を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、日本の職場への元留学生の適応プロセスを人間関係の構築と維持の側面から捉え、その際の感情作業と感情管理を明らかにすることにより、元留学生の職場適応の困難性と健全性を検証することを目的とし、2つの研究課題を設定、調査・研究を進めてきている。 本研究の最終年度にあたる2023年度は、第1の研究課題「留学生が大学時代に習得する感情規則および表出規則の解明」の分析結果の一部を日本人間性心理学会第42回大会にて報告した。さらに、2021年度後半より進めてきた第2の研究課題「元留学生の職場内外の人間関係構築および維持における感情作業と感情管理の解明」については、2022年10月末までに実施したオンライン形式による質問紙調査および面接調査のデータのうち、まずは面接調査から得られた質的データの分析を進めてきた。具体的には、「感情管理」、「感情作業」、「認知」、「感情」、「学習」の5つに逐語録を分け、「感情管理」について修正版グラウンデッドセオリー・アプローチ(M-GTA)を用いてカテゴリー生成を終え、「感情作業」においてもカテゴリー生成を行いつつある。 しかし、コロナ禍による面接調査の遅れが最終年度まで影響し、すべてのカテゴリー生成の分析のための時間が不足し、ひいてはGoogleフォームにて実施した質問紙調査と関連づけて実施する分析への遅れにも繋がっている。それゆえ、1年間の補助期間延長を申請し承認されたため、2024年度には「認知」、「感情」、「学習」についてカテゴリー生成を行うと共に、元留学生と元日本人学生との比較や在職年数による比較、さらには質問紙調査の結果とも照合し、元留学生の職場適応の困難性と健全性の検証を進め、関連する学会の年次大会での報告および学会誌への投稿を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍の影響で第1研究の面接調査の実施準備に時間を要し、面接開始時期が大幅に遅れ、分析作業にもその影響が及んだ。さらに、第2研究の質問紙調査および面接調査の実施についても、コロナ禍において調査協力者との日程調整が順調に進まず、第1研究からの遅れも影響し、第2研究の分析に取りかかるまでに当初の計画より約半年ほどの遅れが生じる結果となった。 しかし、第1の研究課題については、感情作業に関してすべての分析を終え、「他者に向かって行われる感情作業」とその際の「認知」に関する成果は学会報告にて公表した。一方、第2の研究課題については、録音されたインタビュー・データを逐語禄にし、5つの領域(感情作業、感情管理、認知、感情、学習過程)を抽出した。これらの領域に対し、修正版グラウンデッドセオリー・アプローチ(M-GTA)を用いてカテゴリー生成がほぼ終了している領域は「感情管理」1領域のみである。今後、残りの領域についても分析を進め、元留学生と元日本人学生との比較や在職年数による比較、さらには質問紙調査から得た数量データともマッチングしつつ分析作業を進めていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の最終年度は2023年度であったが、1年間の補助期間延長が承認されたため、継続して第2の研究課題の分析作業を進めると共に、第1研究課題および第2研究課題の成果について公表していく。 分析作業については、第2の研究課題で得られたデータをもとに導き出した5つの領域のうち、感情管理の領域以外の4領域に対し修正版グラウンデッドセオリー・アプローチ(M-GTA)を用いて分析作業を進めカテゴリー生成を行う。また、その結果をもとに、質問紙調査から得た数量データの結果、および元日本人学生からの結果とも照合し、分析を進めることで、元留学生の職場内外の人間関係構築および維持における感情作業と感情管理の解明を進めていく。 また、成果の公表については、既に、第1の研究課題にて明らかとなった「感情作業と認知」に関する結果を紀要論文として投稿し、6月に公刊される予定である。さらに、第2の研究課題のうち既にカテゴリー生成が終了した「感情管理」については9月に開催される日本人間性心理学会第43回大会にて報告予定である。その他、分析が終了し、結果がまとまり次第、随時、学会での報告および論文として公表していく計画である。
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