研究課題/領域番号 |
20K01843
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
朴 泰勲 関西大学, 商学部, 教授 (50340584)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 両利き戦略 / 探索的開発 / 科学的知識 / 実用的知識 / 特許と科学論文 / 企業研究者 / 知識の補完性 / 知識の多重性 / 科学論文 / 特許 / AI / 企業内研究者 / 相互補完性 / 相互互換性 / 知識コミュニティ / 技術者コミュニティ / 両利きの戦略 / AI開発 / 自動車の電動化 / ネットワーク構築 / 自動車部品メーカー / 知識の相互補完性 / 深化的開発 / アーキテクチュラル知識 / ドメイン知識 / 技術者コミュニティネットワーク / 潜在的知識 / 探索的開発と深掘り開発 / 組織内の研究者 / 自動車産業 / 深層の現地化 / 日独企業 |
研究開始時の研究の概要 |
先行研究は日独企業の本社と海外子会社間の開発現場の技術者コミュニティが両利き戦略を進める際に、AIとIoT技術を用いながら、どのように探索的技術の開発組織と現行技術の開発組織を統合し、知識蓄積と人材育成を行っているのかについては明らかにしてこなかった。本研究は、AIとIoT技術を切り口に、日独企業とタイ・中国の子会社間の技術者コミュニティが車の電動化・自動運転とガソリン車の開発・生産の深層の現地化を図る両利き戦略を進める際に、どのように全社レベルで組織を統合すれば、現地の技術蓄積と人材育成ができるのかについて新しい知見を提示することを目標とする。
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研究成果の概要 |
先行研究は、両利き戦略を進めながら、科学知識と実用的知識の相互補完性をどのようにマネージすれば良いのかについてはあまり注目してこなかった。そこで、本研究は知識の補完性を高めるため、科学知識と実用知識を相互補完的知識と相互多重的知識に分け、これらの知識のバランスを維持することによって部品メーカーが探索的開発と深化的開発のバランスを維持でき、イノベーションに正の成果をもたらすことを明らかにした。つまり、知識の探求の方法論で大きく異なる特許知識と科学論文の知識を組み合わせて相互補完性を生み出しつつ、知識のドメインで特許知識と科学知識の多重化をバランスよく進めることが両利き戦略を進める上で重要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
企業は実用的な知識と科学的な知識を同時に蓄積していく必要がある。類似するドメインで科学的知識と実用的な知識が多重的に蓄積されている企業は、競争力が高い。また、科学論文と特許の方法論的な相互補完性が両利き戦略を効率的に推進できる重要な要因であることを明らかにした。ただし、このような科学的知識と実用的知識を多層的にオーバーラッピングさせるのではなく、知識の間で知識を統合させるシステムインテグレーター的な役割を果たす企業研究者がイノベーションの成果向上に重要な役割を果たすことが分かった。これらの発見は企業イノベーション研究に一定の貢献をしていると思われる。
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