研究課題/領域番号 |
20K01853
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 長崎大学 (2022-2023) 秋田県立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
宮本 道子 長崎大学, 情報データ科学部, 教授 (30469598)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ITガバナンス / AIガバナンス / AI導入レベル / 事業戦略 / IT戦略 / コロナ禍 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では日本企業の組織構造の独自性(人事部の他部門に対する影響の強さ等)を踏まえた事業戦略とIT戦略の整合性と、それに対するITガバナンスの影響について、従来のITガバナンスモデルと本研究から得られた知見に基づいた新しいITガバナンスモデルを提案し、日本全国の企業から行ったアンケート調査のデータを使って実証研究を行うこととする.学術的にこれまであまり研究されてこなかった韓国や他の諸国における事業戦略とIT戦略におけるITガバナンスの影響について調査し、それぞれの戦略に対するITガバナンスの影響の違いの比較研究も行う.
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研究実績の概要 |
2023年度はITガバナンスと関連すると思われる日本企業におけるAIガバナンスとAI導入の水準の測定を試みた。日本企業がAIガバナンスの枠組みをどの程度導入しているか、業務におけるAI導入の程度を調査した。また、AIガバナンス、AI導入、AI戦略の関係を探り、AI導入の成功に影響を与える要因についての洞察を提案した。日本企業の様々な業種の代表サンプルを対象に調査票を作成した。質問票には、組織内におけるAIガバナンスの実践の有無と有効性を評価する項目が含まれる。その結果、AIガバナンスとAI導入の間には正の相関関係が認められた。AIガバナンスの枠組みが確立されている企業ほどAI導入のレベルが高い傾向にあり、効果的なガバナンスの実践がAI導入を成功に導く上で重要な役割を果たすことが示唆された。これらの知見は、日本企業におけるAIガバナンスとAI導入の現状に関する貴重な洞察を提供する。この結果は、企業が自社のAIイニシアチブを業界標準と比較するベンチマークとし、改善すべき領域を特定する際に役立つことを示す。また、政策立案者や規制当局は、責任ある効果的なAI導入を促進するためのガイドラインやフレームワークを開発するために、これらの知見を活用することができる。研究成果は、国際会議2本、国際誌1本に掲載された。コロナ禍における情報の伝達と消費者行動に対する影響、コロナ禍にもっとも影響を受けたと言われるホテル業界、旅行業界についての研究も行い、国際会議1本、国際誌1本に掲載された。AIガバナンスに関する研究は台湾とマレーシアの共同研究者を通して、それぞれの国で同じ調査を行った。分析は進んでおり、その研究成果は2024年度に発表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
デジタル・インテリジェンスとITガバナンスの研究に加え、AIガバナンスの研究が行えた。また、日本国内だけの調査にとどまらず、台湾、マレーシアでの調査も共同研究者を通じて、行えた。
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今後の研究の推進方策 |
昨年行った本調査のうち、「競争環境とAI活用」についての日本・台湾・マレーシアでの比較研究を進めた。台湾の研究者との共著論文はほぼ完成し、2024年度、国際会議に提出する予定である。マレーシアの研究者からは現地の調査データの提供を受け、研究、分析が終わったので、2024年度中に発表する予定である。
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