研究課題/領域番号 |
20K01858
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
網倉 久永 上智大学, 経済学部, 教授 (70222693)
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研究分担者 |
石井 昌宏 上智大学, 経済学部, 教授 (90323881)
小阪 玄次郎 上智大学, 経済学部, 教授 (90582297)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 経営戦略 / 技術経営 / イノベーション / 産業構造 / 経営学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、新たな価値を顧客に提供することで顧客層を分断する「分断的イノベーション」がもたらす産業構造変化に着目する。分断的イノベーションは、当該製品市場だけでなく、川上・川下に位置する関連業界も含めた、産業構造変化を引き起こすことがある。たとえば、デジタルカメラの普及によって、フィルムカメラが代替されただけでなく。フィルム・印画紙は不要となった。 本研究では、分断的イノベーションがもたらす産業構造変化のプロセスにおいて、競争力を獲得し、高収益を確保している企業と、既存の事業基盤すら危うくなっている企業とでは何が異なっているのかを検討する。
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研究実績の概要 |
本申請研究では、デジタルカメラがスマートフォン内蔵のカメラ機能に代替されてきた事例のように、従来製品にはない新たな価値提案を行う「分断的イノベーション」が、関連業界の構造をどのように変化させるかを理解することを目的としている。
本申請研究では、先行する助成研究「分断的イノベーションによる競争優位実現プロセスに関する理論的・経験的研究」(課題番号:17K03954)での研究アプローチを引き継ぎ、事例研究による経験的知見を蓄積し、それに基づいてより一般性の高い数理モデルを構築し、理論・経験の両面から、新たな価値を創造するイノベーションによる業界構造変化のプロセスを考察する。業界構造変化のプロセスについて、本研究ではa)様々なイノベーションによって生み出された満足(知覚価値)が、消費者の支払い意欲(留保価格)をどのように形成するのか、b)イノベーションによって新たな価値を生み出すべく協力することが期待される「プレイヤー」間で、付加価値がどのように分配されるか、の二面から検討している。
令和2年度には、先行研究のレビューを行うとともに、事例研究のためのデータ収集、数理モデルの一般化程度を高めていく方策を検討した。令和3年度には、前年度に引き続き、事例研究のためのデータ収集、数理モデルの一般化程度を高めていく方策を検討した。令和4年度には、引き続き事例研究のためのデータ収集、数理モデルの一般化程度を高めていく方策を検討した。令和5年度には、引き続き事例研究、数理モデル分析に取り組んだ。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和2年度には、新型コロナウイルス感染拡大の影響から、国際学会の開催がキャンセルされるケースが相次いだため、学会発表への応募を見送り、成果発表の機会が限定されてしまった。また、事例研究のための聴きとり調査にも、一部影響があったものの、オンライン・ミーティングで代替するなど対策を講じている。また、令和3年度に研究代表者が学部長職に就き、学務に時間を取られたこともあり、令和5年度・令和6年度まで研究期間の延長を申請し、承認されている。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画の通り、数理モデル分析と経験的分析を組み合わせて考察を行い、研究成果を学会誌等に投稿したり、口頭報告を行う予定である。
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