研究課題/領域番号 |
20K01861
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
|
研究機関 | 学習院大学 (2022) 日本大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
臼井 哲也 学習院大学, 国際社会科学部, 教授 (60409422)
|
研究分担者 |
星田 剛 安田女子大学, 現代ビジネス学部, 教授 (60846830)
Joe Geluso 日本大学, 法学部, 講師 (20938055)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | ビジネスモデル / 国際マーケティング / 外資系企業 / 企業特殊優位 / 多国籍企業 / ダイナミック・ケイパビリティ |
研究開始時の研究の概要 |
伝統的な戦略論が価値獲得の論理の解明に焦点があるのに対して,ビジネスモデル研究は価値を一から創造するその「プロセス」に焦点がある。しかし海外市場で一から価値を再創造するビジネスモデルの国際化プロセスに関する研究はほとんど進んでいない。国境を越えるビジネスモデルはいかにして価値を創造するのだろうか。どのような経営資源を本国から移転し,どのような活動をパートナー企業へ移管するのか。いかにしてパートナー企業より継続的な協働を引き出すのか。本研究は国境を越えるビジネスモデルの定量的でかつ動態的な分析を通じて,国際化に成功するビジネスモデルに共通する要素を導出し,国際化プロセスの一般理論を開発する。
|
研究実績の概要 |
本研究課題の目的は、ビジネスモデルの国際化プロセスの一般理論を開発することにある。情報通信技術の進化が加速する現代、ビジネスモデルに基づく市場開発は小売業やデジタル産業のみならず、自動車、金融、医療などの伝統的な業界においても拡大している。しかしビジネスモデルによる国際市場開発は容易には進まない。 本研究は、国際ビジネス理論を応用し国境を越えるビジネスモデルの定量的でかつ動態的な分析を通じて、国際化に成功するビジネスモデルに共通する要素 (制度要因、組織能力、適応化のための学習プロセス)を導出し、ビジネスモデル国際化の一般理論を開発する。 かかる目的の達成のため、本年度(令和4年度/2022年度)は主に国際ビジネス論におけるビジネスモデル研究をレビューし、その論点を整理することに努めた。2000年以降、ビジネスモデルの概念定義、研究分野の整理、実証研究が積み重ねられてきた。しかし国際ビジネス論との関係については検討が始まったばかりであり、海外市場、グローバル市場におけるビジネスモデルの展開とその成果を分析するフレームは準備できていない。先行研究では、ビジネスモデルの企業特殊優位性と立地制約性が主たる論点として議論が展開されている。つまりビジネスモデルの内在する競争優位の源泉であるネットワークが生み出す効果とネットワークそのものの国際的な移転可能性がビジネスモデルのグローバル化と国際化の成功の鍵を握る。価値提案、活動のネットワークと国境の関係に関する理論的な検討が課題として認識された。 また本年度は文献レビューに加え、年次報告書や記事等のテキストデータを収集しデータクリーニングを実施した。これらテキストデータのセットを来年度以降、分析に活用する。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4年度は感染症の影響も残っており、定性調査の推進、国際学会での報告などの面で少し遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
令和5年度(2023年度)は、昨年度収集した年次報告書、記事などのテキストデータを活用して、ビジネスモデルの構築プロセスに関する分析を行う。また理論サンプリングにより導出された数社に対して引き続きデータ収集(インタビュー、2次データ等)を実施し、ケーススタディ論文としてまとめたい。
|