研究課題/領域番号 |
20K01865
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
福島 淑彦 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (80367680)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 障害者雇用 / スウェーデン / 特例子会社 / 雇用の量 / 雇用の質 |
研究開始時の研究の概要 |
スウェーデンでは、高い水準での障害者の「雇用の量」と「雇用の質」が同時に実現されている。障害者雇用に対するスウェーデン企業の取り組みを資料・文献調査、インタビュー調査、実証分析を通じて検証し、どのような職種、どのような働き方、どのような人事管理制度が日本企業による障害者の雇用の拡大と格差のない障害者の雇用条件の実現に有効であるのかを導き出すことが本研究の最終目標である。
|
研究実績の概要 |
2022年度は、2021年度の行った特例子会社に関する情報のアップデートと新たに設置された特例子会社 (2020年6月時点で544社、2021年6月時点で562社、2,022年6月時点で579社)と既存の特例子会社に関する情報整理を、ホームページや有価証券報告書などの公開情報(資料)を基に行った。ホームページ等で公開されている特例子会社に関する情報は年々増加しているものの、特例子会社の特性を特定化できるほどの情報が公開されていないのが現状である。特例子会社の現状に関する大雑把な俯瞰図は作成できているが、障害者の雇用の「質」を検証できる十分な情報が収集できていない。その大きな要因は、2022年中頃より新型コロナの感染が収束傾向にあったものの、特例子会社への訪問インタビュー調査やアンケート調査に協力してもらえる特例子会社が少なかったことである。 2022年度はスウェーデン企業に対する聞き取り調査を1度だけ行うことができた。そこで判明したことは、障害者雇用の拡大には国からの賃金補助金の果たす役割が大きいこと、障害者の雇用の質を高めるためにはジョブコーチによるパーソナライズされたサポートが重要であること、ということである。 加えて、障害者雇用と社会厚生に関する理論モデルを構築し、学会発表できる水準まで理論モデルの精緻化を行った。理論モデルでは、障害者を雇用することによって、社会の総生産量を増加させ、社会厚生水準を高めることが可能であることを示されている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍の影響で、2020年から2022年度に計画していた特例子会社への訪問インタビュー調査とアンケート調査、スウェーデンでの現地調査(インタビュー調査やアンケート調査)を十分に行うことができず、当初計画していた研究計画を十分に遂行することができなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
今後の研究は下記を行っていく予定である。 (1) 調査対象とする特例子会社を、「地域」や「特例子会社の主たる業務」という側面から絞り込んで、絞り込んだ特例子会社へのアンケート調査とインタビュー調査による情報収集を行う。 (2) 積極的に障害者を雇用しているスウェーデン企業をできるだけ多く訪問し、障害者雇用の「量」と「質」を高めている要因分析を行うことができる十分なデータ収集を行う。 (3) (1)及び(2)で収集した情報・データを基に、統計分析、計量分析を行い、障害者雇用の「量」と「質」に影響を与える要因の特定を試みる。 (4)障害者雇用と社会厚生に関する理論モデルの拡張と精緻化を行うことによって、理論モデルをPublishできる水準まで高める。
|