研究課題/領域番号 |
20K01866
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
|
研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
梶浦 雅己 愛知学院大学, 商学部, 教授 (60329597)
|
研究分担者 |
内田 康郎 兵庫県立大学, 社会科学研究科, 教授 (90303205)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 国際ビジネス / 業際化 / 国際標準 / 業際標準 / 知財 / イノベーション / 知財の無償化 / 標準必須特許 / IPRポリシー / 競争戦略 / トヨタ / ロイヤリティフリー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、『知財の無償化』の戦略的な意味を解明し、それを理論化することを目指すものである。IoTやAI等の技術分野では、これまでと異なり知財を無償化する動きが活発化している。本研究では、他社に対する競争優位の見いだせる知財を無償化する動きを追い、収益化までのプロセスを解明することと共に、競争戦略や国際ビジネス研究領域からその戦略的な意味を精緻化するものである。その作業を通じ、「戦略的無償化」を理論化していく。
|
研究成果の概要 |
今日の複雑化した事業環境においては、企業単独で対応することがますます難しくなる中、企業連携による競争力強化が一層求められるようになっている。そのような中、国際的な企業間連携のみならず、異業種間連携も増加傾向にあるのは周知の事実となっている。技術開発の領域においても同様のことが言え、「知財の国際化」と「知財の業際化」が同時に進行する事業環境が形成されている点に本研究では注目した。IoTの分野が典型的となるが、こうした事業環境の下、進められた技術開発戦略で特筆すべき点は、「知財の無償化」が増加傾向にあるという点である。本研究は、なぜこうした戦略がとられるようになったのかについて調査したものである。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
IoTの分野に見られるように、「国際化と業際化の同期化」が進む事業分野と、国際ビジネスから業際ビジネスへ進展する「国際ビジネスの業際化」とでは、競争戦略に大きな違いがあることを明らかにした。前者では「知財の無償化」が進む兆候を確認した一方で、後者のタイプでは特許の有償実施許諾を前提とした枠組みの下、ロイヤリティビジネスを異業種企業相手に展開するようなケースが増加傾向になることを明らかにした。このような違いが見られる点およびその背景については、既存の研究において未だ踏み込まれていない領域であるだけに、今後の競争戦略や国際ビジネス研究において少なからぬ示唆を提示できるものと期待している。
|