研究課題/領域番号 |
20K01896
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
足立 光生 同志社大学, 政策学部, 教授 (90340215)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 持続可能経営 / Society 5.0 / DX / 中小製造業 / 気候変動 / TCFD / SDGs / ESG / ESG経営 / AI経営 / 企業のサステナビリティ / SDGs / 企業経営 |
研究開始時の研究の概要 |
2015年に国連サミットでSDGsが採択されて以降,企業のESG経営にますます注目が集まっている。ESG経営は企業にとって今後の命運を左右する重要事項であるにも関わらず、多くの企業の現状は、ESG経営に対する適切な評価手段を持たず、表面的かつ独善的な対応にとどまっている。ESG経営が真に持続可能な社会に寄与したか否かについて、的確な評価フレームワークを構築することが社会に求められており、本研究ではそれらの解明を試みる。
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研究実績の概要 |
近年、持続可能な社会に向けた企業の取り組みが加速化している。それに加えて、2010年代になると企業を取り巻く環境はテクノロジーの側面から急激に変化している。特に、様々なデジタル技術が急速に発展し、社会全体の基盤整備にととまらず、ビジネスの多様な領域にに実装されつつある。それらはAI、IoT、ブロックチェーンをはじめとするものであり、近年ではWeB3の台頭にも目が離せない。そのようなことから現在、大企業をはじめとしてDX(Digital transformation、デジタルトランスフォーメーション)への取り組み気運が高まっている。そしてそのような取り組み姿勢を続けているのは大企業ばかりでなく、中小企業とりわけ中小製造業も例外ではないことも確かである。本研究では中小製造業のDXへの取り組みを概観した後、そうした流れを加速化した可能性の一つとして2016年1月22日に内閣府より公表された科学技術基本計画(第5期科学技術基本計画)に着目した。この計画の趣旨は「超スマート社会」を実現するためのSociety 5.0の提唱である。本研究では第1に全産業、製造業、中小製造業の3つの区分において総資産回転率、労働生産性、労働分配率を検証した結果、Society5.0の提唱以降、中小製造業において労働生産性が有意に向上したことを示唆した。それに基づいて第2に、中小製造業を内容に応じて20分類し、Society 5.0の提唱以降の労働生産性に関するトレンド変化を分析した。第3に、因果推論の手法を使って検証した結果、Society 5.0の提唱が中小製造業の労働生産性を向上させた可能性を示唆した。このような検証結果は重要なものであると判断して、本稿の最後にはDX実装へと立ち向かう中小製造業の持続可能経営のあり方について論じた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当研究課題の遂行に向けて、本年度も少しずつではあるが着実に進展しているといえよう。当研究の申請時期(2019年)には予想もできなかった新型コロナウィルス感染症拡大が当研究期間の開始とともに始まったため、その影響が当研究にも色濃く出ていることは確かである。たとえば、新型コロナウィルス感染拡大の前に研究計画のなかで予定していた様々な調査については、世の中の新しい状況に大きく左右されることになった。ただし、そのような調査については、今後積極的に取り組みたいと考えており、その準備に余念がない。そうした点において2023年までの進捗状況を総括すれば、予期せぬ感染症拡大により研究の方法自体は大きく見直されることになったが、それでも研究目的の達成に向けては「(2)おおむね順調に進展している」といえよう。
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今後の研究の推進方策 |
2020年4月の研究の開始とともに新型コロナウィルス感染症拡大が進展し、当初の研究計画について見直しが必要とされたものの、5月8日にその取扱いが2類から5類に変更されたことから当初提出した研究計画に一層邁進したい。
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