研究課題/領域番号 |
20K01899
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
古賀 広志 関西大学, 総合情報学部, 教授 (20258312)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 顧客価値 / 顧客資本 / 情報倫理 / 顧客情報 / ソーシャルメディア / 組織能力 / ビッグデータ / 社会物質性 / 行動履歴情報 / 情報活用能力 |
研究開始時の研究の概要 |
最初に有名なエピソードを紹介したい。米国大手スーパーのターゲット社では、顧客の買い物パターンから顧客の妊娠可能性を計算し、妊娠週数を予測することに成功した。そして、 妊娠可能性の高い顧客に割引クーポン付チラシを送付した。偶然、高校生の娘宛に郵送されたチラシを見た父親は、同社にクレームを申し立た。父親は、そのやりとりを娘に話したところ、娘は涙を流しながらの自身の妊娠の事実を告げたという。 このように、マーケティング活用は、ビジネスそのものの倫理性に加えて、情報活用の倫理性が求められている。本研究では、そのような情報倫理が企業の魅力につながる論理を探ろうとするものである。
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研究実績の概要 |
コロナ禍ではテレワークが注目された.その結果,顧客行動だけでなく,組織成員の行動履歴の取得と活用に対する情報倫理的課題(監視社会)という議論が生じつつある.そこで,顧客行動情報活用に対する視座を応用することで,テレワークにおけるプライバシー問題を検討する手がかりを示すことができた(日本情報経営学会第83回全国大会にて統一論題として報告).当該報告は後に関西大学総合情報学部の紀要に掲載された.そこでは,情報活用における情報通信技術(ICT)の組織的意義というべき特徴を明らかにした.具体的には,顧客の行動情報や組織成員の行動履歴などの情報を可視化することで,対象業務とその背景情報を意識させるというICTによる「気づき」の機能である. また,プライバシーを巡る倫理問題については,10月に松山で開催された国際会議MISNC2022(The 9th Multidisciplinary International Social Networks Conference)にて報告を行った. ところで,顧客情報活用能力は組織的実践を通じて創発的に醸成される側面を持つと考えられる.この点について,広義の情報活用能力の創発性について,上記MISNCにて報告することができただけでなく,同報告を改訂して投稿したところ,The Review of Socionetwork Strategies誌に掲載された. .
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍で事例調査などが上手く進んでいないものの一般消費者を対象とするWeb調査を実施するなど着実に研究を進めている.
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今後の研究の推進方策 |
アンケート調査を実施した結果の解析を中心に国際会議などで報告を行っていく予定である.
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