研究課題/領域番号 |
20K01931
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
平井 孝志 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 教授 (60800597)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | 戦略計画 / ダイナミック・ケイパビリティ / テキスト計量分析 |
研究開始時の研究の概要 |
日本の大企業は、環境の不確実性が増す中、新事業創造や収益性向上に苦戦している。このような中、戦略計画から始まった経営戦略論は、ポジショニング論や資源・能力論といった戦略の中身に関する議論を展開し発展してきた。しかし、有効な戦略計画策定方法自体が明確になったとは言い難く、戦略計画の経営成果に対するインパクトも未だ明らかではない。 また、企業は中期経営計画策定に非常に厖大な時間と労力を費やしているが、その計画の中身の分析もほとんど行われていない。そこで中期経営計画書のデータベースを構築し、実証的にその効果を検証することで、不確実性の高い事業環境下でも適用可能な動態的戦略計画論の構築を試みる。
|
研究成果の概要 |
本研究では、日本の大規模製造業の中期経営計画のコンテンツのテキスト計量分析を実施し、戦略計画論の再考を行った。戦略研究の中で相対的に地位が低下した戦略計画論であるが、経営実務においては未だ重要な経営サイクルである。今一度、戦略計画を企業変革に活用するための方策について考察を実施した。 実証分析からは、ダイナミック・ケイパビリティ的な特徴を持つ計画策定が事業規模拡大に資する可能性が示されたが、そういった計画は少数派であった。戦略計画活用を行うためには、計画段階で環境変化を感知するための投資をしっかりとプランすることがその後の資源の再配置を促す可能性も見いだされ、動態的戦略計画論の端緒を開いた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術意義としてまず挙げられるのは、戦略計画論に対してコンテンツ側面から直接分析をおこない、相対的に地位が低下をした戦略計画論の再評価の一助となった点である。特に、不確実性が増す事業環境の中、動態的な視点(ダイナミック・ケイパビリティ)を援用して計画論を考察したことに大きな意義があると考えられる。 また社会的意義としては、ほとんどの企業が有する中期経営計画プラクティスに対して、どのような計画をどのような場合に策定すると、企業変革を促進できるかについての示唆を得た点が挙げられる。
|