研究課題/領域番号 |
20K01941
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
朴 唯新 県立広島大学, 地域創生学部, 教授 (20435457)
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研究分担者 |
陳 韻如 滋賀大学, 経済学部, 教授 (00389404)
中岡 伊織 星城大学, 経営学部, 准教授 (50469186)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 研究開発戦略 / 電気自動車 / 探索型 / 活用型 / Toyota / Tesla / CATL / LG化学 / EV / BYD / 設計思想 / クローズド・インテグラル型 / オープン・モジュラー型 / 国際比較 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、昨今の自動車産業の急激な技術革新(例、CASE)が製品の設計思想(クローズド・インテグラル型対オープン・モジュラー型)に与える影響力を検証するために、日韓中米のEV関連企業の研究開発・事業戦略を「特許情報(共同発明者、特許分類)」と「非特許情報(資本・取引・提携関係)」などで比較検討するものである。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、EVにおける製品の設計思想に関するクローズド・インテグラル型対オープン・モジュラー型の対立概念をEV関連企業の研究開発・事業戦略の側面から検証するものである。日本の自動車企業の場合、急激な技術革新に対応するために、企業間関係を従来のクローズド・インテグラル型に軸足を置きながら、徐々にオープン・モジュラー型を取り入れる戦略が主流である。一方、欧米韓中のEV企業とEV用電池企業は、EV事業においてオープン・モジュラー型を促進させる傾向もみられる。本研究では、EV関連企業の製品設計思想の変遷を社会ネットワーク分析とテキストマイニングで動態的・複眼的に可視化し、EV事業に対する日本の自動車企業に有効な研究開発・事業戦略の提言に資するものである。 本年度の研究成果としては、EV自動車企業(Toyota, Tesla, VWなど)とバッテリ企業(CATL, LG Chmem, Panasonicなど)の企業間関係に注目し、EVメーカーとEV電池企業の研究開発戦略について彼らの特許データをベースで比較検討してみた。その研究成果の一部として、M. E. Porter(1996)のプロダクティブ・フロンティア理論を用いて、2022年にJournal of Advances in Artificial Life RoboticsのVol. 3, No. 2,で"Competitive Positioning of R&D Strategies at Productive Frontier: The Case study on Cooperative Relationship between EV and Battery Makers",Yousin Park, Iori Nakaoka, Yun-ju Chen, pp. 184-188という題で掲載した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナが収まる中でまだ現地調査が困難な状況であったため、引き続き、EV自動車企業(Tesla, VW, Toyotaなど)とバッテリ企業(CATL, LG Chmem, Panasonicなど)の特許データベースを構築している。さらに、国内外の研究分担者・協力者とは、ZoomなどのSNSツールを用いて研究会を定期的に開催している。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策としては、引継ぎ、(1)理論・仮説について検討として、陳、中岡と国内外の研究協力者による研究会を開催し、EV関連企業の製品設計思想と研究開発・事業戦略のモデルを精緻化する。(2)データベースの構築は、最新の各社の「特許情報」と「非特許情報」に関連するデータを整理する。(3)事例研究に関しては、日本のEV組立企業の調査を実施しつつ、韓国のJang先生の協力でLG化学の聞き取り調査を行うことを目指す。(4)研究成果に関しては海外学会(Industrial Engineering and Engineering Managementなど)での発表を試みる。
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