研究課題/領域番号 |
20K01943
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
|
研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
中内 基博 青山学院大学, 経営学部, 教授 (20339732)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | イノベーション / ナレッジ・マネジメント / トップ・マネジメント / ナレッジ・ネットワーク / 戦略的意思決定 / 知識移転 |
研究開始時の研究の概要 |
新製品開発におけるイノベーション・プロセスは、技術開発が製品やサービスの質を決定する技術系企業では重要なマネジメント要素である。これまでイノベーションの生成から発展までのプロセスを一気通貫に捉えた研究はほとんど存在しない。そこで本研究では、イノベーション・プロセス の全体像を捉える方法として、現場レベルのイノベーション活動というミクロレベルでの側面に加えて、トップ・マネジメントの技術開発や製品分野の方向性に関する意思決定というマクロレベルでの側面に着目することにする。そのうえで両者の適切な関係性を明らかにすることにより、イノベーションの生成から発展までのプロセス全体についての解明を試みる。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、新製品開発におけるイノベーション・プロセスにフォーカスして、個人間および部門間の知識移転ネットワークの構造を探るとともに、トップ・マネジメントが、研究開発や製品開発活動に与える影響について、質問票調査と特許データ、文献研究などにより、検証することにある。本研究の特徴は、イノベーション活動をミクロ(開発現場レベル)とマクロ(トップ/ 組織レベル)の側面に分離して、それぞれが製品イノベーションの開発プロセスに与える影響を分析するとともに、それらがどのように相互に作用するのかについて、検証を行うことにある。マクロレベルでの製品分野や技術蓄積の方向性に関するトップ・マネジメントの関与や戦略的意思決定と、ミクロのレベルでのナレッジの適切な移転との関係性を見出すことにより、イノベーション・プロセス全体を捉える点において独創的な研究アプローチであると言える。 本年度は、ミクロレベルの研究としては、部門間の知識移転を促進または阻害する要素として、Boundary Spannerの知識提供者としてのネットワーク構造に焦点を当てた分析を行った。この結果は、Academy of Management学会にて学会報告を行った。 他方、マクロレベルの研究としては、企業がラディカルな外部環境の変化に直面した際、どのように乗り越えるべきかについて、様々な産業の企業をピックアップして比較検討を行った。特にエレクトロニクス企業におけるイノベーション・プロセスについて、トップ・マネジメントが果たすべき機能について、事例分析を行った。これについては、次年度に研究論文として投稿する予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ミクロレベルの研究としては、海外学会にて論文1本の発表を行い、研究論文として海外ジャーナルを中心に投稿を行っている段階であるが、マクロレベルの研究としては、再度、理論構築が必要となっており、若干、遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
研究の進め方として、ミクロレベルの研究については、部門間の知識移転を促進または阻害する要素として、ネットワーク構造の観点については十分な分析を行うことができたと考えている。今後は、ネットワーク構造以外の要素として、組織のルーチンやスキーマを考慮した分析モデルを考案していく。 他方、マクロレベルの研究としては、ラディカルな変化に直面した組織やトップ・マネジメントが、どのような戦略を策定すべきなのかについて、理論構築を行う。
|