研究課題/領域番号 |
20K01953
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 大阪経済大学 |
研究代表者 |
高 瑞紅 大阪経済大学, 経営学部, 教授 (30420459)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 拠点間関係 / 多国籍企業 / 戦略的提携 / 買収 / 買収後の統合 / 提携ネットワーク / シナジー効果 / 知識移転・逆移転 / 提携ポートフォリオ / 拠点間競争・対立 / M&A / 拠点間連携 / 海外拠点 |
研究開始時の研究の概要 |
内外部環境の変動に伴い、多国籍企業が動態的に総体的な視点で海外拠点の配置や役割分担を見直しながら拠点間の調整と連携を行うことは競争力に影響を及ぼす重要な課題となっている。本研究では、多国籍企業内の拠点間関係に着目し、次の2つの論点を融合した国際比較研究を行う。まずは、海外拠点は自らの進化を成し遂げる過程の中で、必要となる資源や新たな役割の獲得のために、いかにして本国拠点や姉妹拠点と協力的な関係を構築するかを明らかにする。そして、多国籍企業内では、知識や能力を共有するために、拠点間連携を促進する仕組み、及び拠点間の役割調整と再配置を戦略的に行う組織体制をいかにして構築するのかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本年度は、新型コロナウイルス感染症による出張制限が徐々に緩和されるにつれ、研究計画で予定したフィールド調査を段階的に再開した。まずは日本より早く平時の社会経済活動を取り戻した海外の研究協力者が来日し、事例分析のために行った資料収集を統合し、ディスカッションを進めながら議論すべき論点を整理した。その後、国内外の現地調査を行い、さらなる資料収集と分析を繰り返しながら議論を進めている。その結果、国内学会での報告を行い、また、議論を洗練するため、申し込んだ国際学会での共同報告を準備している。他には、単著論文を作成し、国内学術誌に掲載された。 国内学術誌に掲載された論文の研究目的は、新興国企業におけるM&Aのプロセスと動機、複数の買収を可能にする要因、買収後の統合プロセスを分析し、親会社と買収された企業間の関係を検討することである。具体的には、創業以来多数の企業を買収し、世界規模の拠点を持つまでに成長した台湾企業を事例対象にし、複数のM&Aを行う動機や買収後の統合プロセスについて考察した。この時系列的なケーススタディは、企業の成長の各段階において複数のM&Aや買収後の統合プロセスがどのように発生するかを検討することで、必要な外部の資源や能力へのアクセスや獲得した資源を有効に活用し、シナジーを発揮するするための買収企業と被買収企業との関係を理解することで、買収プロセスや買収後の統合に関する研究に寄与している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
学会報告を実施し、論文を作成したものの、予定したフィールド調査の実施が十分とは言えない状況にあるため、研究の進度は計画より、やや遅れているのが事実である。よって、「やや遅れ」と判断することにした。
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今後の研究の推進方策 |
国内外での研究報告やフィールド調査の実施を積極的に進めて行く予定である。国内外でのフィールド調査と並行して、メールでのやり取り、ZOOMを用いたインタビュー調査により資料収集・確認を進めるなど、事例分析に必要な資料収集を進めて行くことを考えている。それとともに、学会やセミナーなどの研究報告を行い、成果を継続して出せるようにする。
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