研究課題/領域番号 |
20K01954
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
岡山 武史 近畿大学, 経営学部, 准教授 (50610713)
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研究分担者 |
浦上 拓也 近畿大学, 経営学部, 教授 (10351561)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | アパレル産業 / Eビジネス / 企業パフォーマンス / eビジネス / 中小企業 / SPA / アパレル小売業 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究のテーマは、中小企業のEビジネスへの参入と経営パフォーマンスに与える影響に関する分析である。今日、日本の小売市場は熾烈な価格競争により非常に競争的な市場となっており、特に中小企業の状況は極めて厳しい。ここにおいて、アパレル産業をはじめとする産業では、SPAに象徴された直統合型により成功を収めている。近年ではインターネット環境を活用したいわゆるEビジネスにいかに対応するかが重要な課題となっており、そこで本研究では中小企業がいかにしてEビジネスへの参入を果たし、またその意思決定が経営パフォーマンスにどのような影響を与えているのかについて、事例調査および統計的な実証分析により明らかにしていく。
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研究実績の概要 |
令和4年度は昨年度に海外学術誌International Journal of Electronic Marketing and Retailingに掲載が決定した論文の出版までの手続きを進めているところである。一方、研究協力者の武学穎博士(令和5年4月徳島大学着任予定)の日本政府の繊維産業に対する政策の変遷と将来の方向性が英語論文として取りまとめられSpringer社より出版される書籍に掲載された(Industrial Structure Change and Corporate Strategy: The Case of the Japanese Apparel Industry)。 令和3年度までの研究は主にアパレル中小企業において電子商取引(E-Commerce)あるいはオンライン販売がパフォーマンスに影響するのかどうかについての統計的な手法による実証分析に取り組んできた。令和4年度はこの研究成果の次のステージとしてオムニチャネル戦略の先行研究のサーベイを進めているところである。既存の小売店がオンライン販売に取り組む場合、実店舗の販売に加えオンライン販売を追加するという「チャネルの追加」すなわちマルチチャネル戦略に取り組むことになるが、それでは在庫をそれぞれに持つ必要がありコスト高となる可能性がある。そこで、在庫情報に加え顧客情報を実店舗販売とオンライン販売について統合(オムニチャネル戦略)し、コスト削減と効果的なマーケティング戦略を諮ることが可能になると考えられている。今後はオムニチャネル戦略に関するインタビュー調査やアンケート調査を実施したいと考えており、そのためにも諸外国で実施されているオムニチャネル戦略に関する先行研究をサーベイすることが重要となる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
アパレル産業のEビジネスに関して、製造業の分野で世界的に活躍し多くの業績を出している中国北京の北京航空航天大学の欧陽桃花教授と武学穎博士に協力いただいた成果が、国際共同研究の共著論文として完成し、海外の学術誌International Journal of Electronic Marketing and Retailingに投稿後、令和4年1月にアクセプトされ掲載が決定している。さらに、研究協力者の武学穎博士の論文がSpringer社の書籍に掲載が決定しすでに令和5年1月に出版されている。
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今後の研究の推進方策 |
中国北京の北京航空航天大学の欧陽桃花教授の研究プロジェクトは2021年度から5年間の中国の国家プロジェクトとして採択され、中国と諸外国の製造企業に関する調査研究が進行中である。本研究プロジェクトと共同で日本企業の調査を行う計画であり、特にD2CなどEビジネスの実態調査を行うよう段取りを進めている。合わせてEビジネスの具体的事例としてSNSマーケティングが拡大傾向にあるため、その研究動向についても調査を進めている。
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