研究課題/領域番号 |
20K01962
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07090:商学関連
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研究機関 | 創価大学 (2023) 静岡大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
鈴木 拓也 創価大学, 経営学部, 教授 (60386539)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ダイナミック・プライシング / 価格公平性知覚 / 外的参照価格 / 価格戦略 |
研究開始時の研究の概要 |
ダイナミック・プライシングは売れ行きや客数などに応じて柔軟に価格を変更する価格設定の手法であり、交通機関や宿泊施設などでは古くから採用されているが、AIの発達とともに導入されるケースが増加している。今後、さらに普及が進むと思われるが、同じ製品・サービスに対して他人よりも高い価格を支払うことがあるため、しばしば不公平感を招く恐れがある。企業は消費者からの反感を抑えつつ最適なダイナミック・プライシングを行う必要があるため、本研究ではこれらの問題に取り組む。
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研究実績の概要 |
2023年度は、2022年度に引き続き仮説設定のための理論構築から着手した。その過程で、ダイナミック・プライシングの定義、事例、既存研究における知見をまとめた。ダイナミック・プライシングは売れ行きや客数等に応じて価格を柔軟に変動させるプライシングの手法であるため、価格変動に対する消費者の反応について考察する必要があるためである。また、このような消費者の反応および特性を考慮したプライシング研究は過去に数多く行われており、効果的なダイナミック・プライシングについて論考を深めるためにも、消費者の特性を考慮したプライシングについて考察する必要がある。このことから、効果的なダイナミック・プライシングについて仮説構築を行うことと並行して、消費者の特性を考慮したプライシングについて、2022年度に引き続き考察を行った。 とりわけ力点を置いたのは、ダイナミック・プライシングに対する不公平性知覚の緩和である。ダイナミック・プライシングを採用する場合は同じ商品に対して高価格を支払う人と低価格を支払う人が出てくるため、支払った価格に対して不公平感を知覚する人も少なくない。そのため、不公平感を緩和することはダイナミック・プライシングを採用する上で大きな課題となる。そこで、過去の研究をもとに、価格変動におけるフレーミング等について考察を行った。具体的には、価格帯によって金額表示あるいはパーセント表示の方がダイナミック・プライシングに対する消費者の不公平感を緩和できるということである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2023年度より所属が変更になり、特に年度はじめは移転のための手続き・作業に時間を取られてしまった。また、旧所属で担当した経験がない授業科目を新たに担当することになり、授業準備に時間を取られてしまった。結果として、十分な研究時間を取ることができなかったため、研究の進捗が遅れてしまった。
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今後の研究の推進方策 |
現在進行中である仮説構築を遅くとも7月前半までに完了させ、その後調査を実施する。調査はWeb調査を予定している。調査は、実験計画法により行い、架空のオンラインショップを設定し、価格を変動させた上で価格に対する態度や購買意図など消費者の反応を測定する。 その測定をもとに、価格の変動幅や変動のタイミング等、効果的なダイナミック・プライシングについてモデル構築を行う予定である。モデル構築を行ったら、購買データ等を用いてパラメータの推定を行う予定である。
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