研究課題/領域番号 |
20K01964
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07090:商学関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
小宮 一高 兵庫県立大学, 国際商経学部, 教授 (90335836)
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研究分担者 |
金 雲鎬 日本大学, 商学部, 教授 (10410383)
猪口 純路 小樽商科大学, 商学研究科, 教授 (40405486)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 正当性 / ネットワーク / クラスター / ケイパビリティ / ネットワーク・オーケストレーション / ネットワーク・ジレンマ / イノベーション |
研究開始時の研究の概要 |
近年、複数主体で事業に取り組むネットワークを基盤とした事業の重要性が高い。本研究は、ネットワークに基づく事業の管理活動をネットワーク・オーケストレーション(Network Orchestration:NO)として、また、その管理能力をネットワーク・オーケストレーション・ケイパビリティ(Network Orchestration Capability:NOC)として捉え、事例研究をベースに、NOCと活動の正当性の獲得能力やパワー関係、市場志向、企業家志向との関係について検討する。また、NOのプロセス研究も、複数の事例の検討から共通性を見出す形で進める。
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研究成果の概要 |
既存のネットワークが新たなアクターを加える場合、アクターが成果にどの程度貢献できるかが評価される。しかし、新しいアクターの将来の貢献の評価は難しく、それがうまく進まなければネットワーク・ジレンマに陥るため、その評価がネットワーク活動の進展に強く影響する。本研究では、既存ネットワークが新たなアクターを正当性の観点から評価することに注目した。この正当性は、簡潔にいえばアクターの望ましさの評価であるが、それは実践、倫理、認知の3つの側面をもつ。研究では、その評価が相互に補完関係をもつことを指摘し、その補完性を認識したうえでネットワークの管理(オーケストレーション)をおこなうことの重要性を指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでパートナー間正当性について、ネットワークの観点から十分に検討した研究は存在していなかった。また正当性の類型を踏まえ、その補完的な関係を論じたことも本研究の貢献である。これは正当性概念の理論的な射程を拡大させ、ネットワーク活動の理解を深めることに貢献している。さらに、近年多数行われている水平的なネットワークの活動において、新規のアクターを加え活動を活性化しようとする際に、本研究が示唆を与える点が社会的な意義である。具体的には、関係構築の初期段階では実践的正当性だけでなく、倫理的正当性や認知的正当性を十分意識した振る舞いが求められる、という点である。
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