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NBメーカーのデュアル・ブランド戦略に関する日米英3カ国の国際比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K01976
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分07090:商学関連
研究機関神奈川大学

研究代表者

浦上 拓也  神奈川大学, 経済学部, 教授 (40387585)

研究分担者 矢作 敏行  法政大学, イノベーション・マネジメント研究センター, 研究員 (40230289)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワードデュアル・ブランド戦略 / プライベート・ブランド / 惣菜カテゴリー / 協働関係 / 商品開発 / デュアル・ブランド / ブランド・ポートフォリオ戦略 / 高品質プライベート・ブランド / 小売マーケティング・ミックス / プライベート・ブランド調達 / 品質訴求プライベート・ブランド / プライベート・ブランド開発・製造 / 価値創造型プライベート・ブランド / ナショナル・ブランド / 国際比較
研究開始時の研究の概要

本研究は、包装済消費財のプライベート・ブランド(PB)に関して、それを製造受託するメーカーの視点から研究するものである。一般に大手ナショナル・ブランド(NB)メーカーは、PB製造受託を行うべきではないと言われる。しかし、わが国の大手NBメーカーの中には、柔軟にPB製造受託を行い、NBとPBの組合せによって成長を目指すデュアル・ブランド(DB)戦略を取るメーカーがある。
小売市場の上位集中度の高まりとともに、DB戦略は進展すると考えられるが、国別にその動きは異なる。まずは、わが国のDB戦略の条件、効果を明らかにする。その上でPB比率の異なる英国・米国のDB戦略の動きと比較し理解を深める。

研究実績の概要

本研究の目的は、NBメーカーのデュアル・ブランド(DB)戦略の実証研究を行うものである。ナショナル・ブランド(NB)とプライベート・ブランド(PB)の組合せによって成長を目指すDB戦略は、小売業との関係構築が鍵となる。今年度は、メーカーと小売業との関係をより理解するために、小売業のPB開発に関する事例研究を行った。対象としては、わが国のコンビニエンスストアであるセブン-イレブンの惣菜カテゴリーである。わが国の惣菜市場は順調に拡大を続けているが、コンビニエンスストアは生産・流通の仕組みを主導的に構築し、市場の創造に貢献してきた1つの主体である。なお、その主な製造はPB専業メーカーが担っているが、今後、小売業とNBメーカーの関係を整理し、比較を行うことによって、DB戦略の理解を深めていきたい。
事例のポイントは2つある。1つ目は、セブン-イレブンとメーカーとの関係を整理した。価格訴求型のPBと異なり、2つの特徴がある。1つは、小売業とメーカー間の協働だけでなく、メーカー同士の間にも協働が存在する。もう1つは、PBを製造する工場がセブン-イレブン向けの専用工場である点である。これらの組織化が実現できた理由を整理した。2つ目のポイントは、商品開発の仕組みについて、2つのレベルがあることを指摘した。品質を高めるために従来の製法や原材料を見直し、新しい製法や製品のタイプを開発するレベルに加えて、頻繁にバラエティのある商品を継続的に開発するレベルがある。以上のようなメーカーとの関係構築が、継続的で品質の高い商品開発につながっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本研究は2段階の調査を計画しているが、現在は第1段階として、わが国におけるメーカーのDB戦略の条件と効果を整理する段階である。その中で、DB戦略を分析するための枠組みをあらためて考察している。本研究は、PBを中心にメーカーと小売業の関係を考察するものであり、PBのマネジメントの主体である小売業の視点からPBについての理解を深めることがどうしても必要である。その点に予定より時間がかかっており、研究は遅れている。
現在までに行ったことは次の通りである。先行研究のレビューとしては、メーカーと小売業の関係に影響を与える小売業のPB調達についてまとめた。現在は、小売業におけるPBとNBのポートフォリオについて整理している。事例研究としては、コンビニエンスストアの惣菜カテゴリーにおいてメーカーとの関係について取りまとめた。

今後の研究の推進方策

メーカーのDB戦略の分析枠組みを考察するために、小売業視点からのPB研究をさらに続ける予定である。PBのマネジメントの主体である小売業の視点からのPBの理解が、メーカーのDB戦略の理解に不可欠と思われるためである。
現在は、小売業におけるPBとNBのポートフォリオに関する先行研究を整理している。PBは高品質化と多層化が進み、NBとの競争関係また補完関係も、従来のものから変わりつつある。NBに匹敵するブランド・エクイティを持つPBも現れつつあるが、一方でPBとNBが補完しあって、カテゴリーのマーケティングが行われていることを示唆する研究もある。PBとNBの関係を整理し、小売業とメーカーとの関係およびメーカーのDB戦略の分析枠組みを考察していきたい。
以上を踏まえて、事例研究を行っていく。これまでに行った事例を検討し直し、また新しい事例を進めて、メーカーのDB戦略の理解を深めたい。
研究を進めるために、筆者が属している地域商業研究会での報告を行い、その場を活かして研究を行っていきたい。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2022 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 2件) 学会発表 (1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] プライベート・ブランド調達における研究課題2022

    • 著者名/発表者名
      浦上拓也
    • 雑誌名

      商経論叢

      巻: 57-3 ページ: 269-283

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] ブランド・ポートフォリオとPB製造受託 -キユーピー社のドレッシングの場合-2020

    • 著者名/発表者名
      浦上拓也
    • 雑誌名

      経済貿易研究

      巻: 46 ページ: 159-167

    • NAID

      120006864469

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] プライベート・ブランド調達の課題2022

    • 著者名/発表者名
      浦上拓也
    • 学会等名
      日本流通学会 関東・甲信越部会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 流通論の基礎2024

    • 著者名/発表者名
      住谷宏、鍾淑玲、浦上拓也、圓丸哲麻、伊藤一、大崎恒次、髭白晃宜
    • 総ページ数
      261
    • 出版者
      中央経済社
    • ISBN
      9784502498619
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 流通と商業データブック -理論と現象から考える2022

    • 著者名/発表者名
      東 伸一、三村 優美子、懸田 豊、金 雲鎬、横山 斉理(編著)、浦上拓也ほか
    • 総ページ数
      436
    • 出版者
      有斐閣
    • ISBN
      9784641165991
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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