研究課題/領域番号 |
20K01985
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07090:商学関連
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
領家 美奈 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 准教授 (10303348)
|
研究分担者 |
佐藤 忠彦 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 教授 (40400626)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 感性 / 消費者異質性 / ベイズ統計 / 評価構造同定 / 製品主観評価 / 評価構造 / 曖昧 / 評価の異質性 / 異質性 / 効用の曖昧さ / 消費者感性 / 製品評価構造 / 消費者多様性 |
研究開始時の研究の概要 |
モノが充足し生活の質を向上させるため断捨離や買い控えが行われている現代では、楽しさや感動などの感性的効用に配慮したココロに響くモノづくりや購買支援サービスを実現しなければならない。感性的効用の曖昧さ、個人差、多義性に伴う困難を積極的に活用し、顕在化した評価の背後に内在するメカニズムを明らかにする科学技術の開発が必要で重要である。本研究は、感性的効用がどのような装飾的言語で表現され 、どのような購買の文脈に影響されるのかを解明するため、ファジィ理論とベイズ理論による構造同定というアンサンブルアプローチをとり、消費者の多様性と異質性を考慮した基盤モデルの構築を目的とする。
|
研究実績の概要 |
本研究課題では,楽しさや感動などの感性的効用に配慮したココロに響くモノづくりや購買支援サービスを実現することを狙いとし,感性的効用の曖昧さ,個人差,多義性に伴う困難を積極的に活用し,顕在化した評価の背後に内在するメカニズムを明らかにする基盤技術の開発を行う. 本年度は,店頭マーケティングの代表的手法で消費者にとって身近な店頭POPが購買意図にどのように影響を与えているかを感性的効用およびPOPのデザインに基づいた消費者異質効果を分析するモデルを提案している.従来,小売店における店頭プロモーションの購買行動への効果を測ることが困難である.そのため店頭POPの作り方やデザインについてはどのような販促ツールを作成するかといった経験に基づく提案が多い.この研究では,感性の違いを考慮する消費者異質性を獲得する狙いで,店頭POPの感性評価と店頭POPのデザイン要素の双方から購買意図への影響を分析する階層ベイズ二項ロジットモデルを提案する.本提案モデルを用いて分析した結果,デザイン要素と感性評価に関する消費者異質性を示す反応係数を読み取ることができる.本モデル分析により同定された消費者異質性パラメータを用いて更なる店頭プロモーションの高度化への展開が望める. また,同一説明変数に対する複数の異質な回帰係数を同時に推定可能にする階層ベイズ回帰モデルを提案し,その有効性を明らかにした.また,POPに対する消費者の感性評価のメカニズムやカーボンフットプリントラベルに対する消費者の評価構造に関しても,アンケート調査により取得したデータに基づき解析を進めている.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初計画では,感性評価実験を令和2年度に実施し,製品主観評価構造に関するデータ収集を実施する予定であったが,コロナ禍の影響を受けて購買意欲や評価視点が従来と異なることを考慮し,実施順序を変更した.しかしながらコロナ禍が長期化し,引き続き消費者の購買意欲がコロナ禍による影響で減退しているため,製品評価のデータ収集が遅れている.プロトタイプの開発に取り組むことを中心としている.
|
今後の研究の推進方策 |
コロナ禍の影響から解放されつつあり消費者の購買意欲の回復が言われているので調査設計と実施,ならびに,分析手法開発の適用を行う.
|