研究課題/領域番号 |
20K01991
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07090:商学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
圓丸 哲麻 大阪公立大学, 大学院経営学研究科, 准教授 (00636996)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 原産国情報 / カントリーバイアス / 心理的距離 / 典型性 / エスニシティ / ナショナル・アイデンティティ / エスニック・アイデンティティ / ブランド知覚 / 帰属欲求 / (日本に対する)同一視 / カントリーイメージ / リテールブランド / 購買行動 / 自己概念 / 準拠集団 / フォーカスグループインタビュー / 企業インタビュー / 自民族中心主義 / コミュニティ意識 / エンゲージメント / 親和性 / ブランド / 非耐久財 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の独自性は,「客観的評価が難しい,主観的な価値意識(感覚的・情緒的)によって評価されがちな半耐久財・非耐久財の購買において,耐久財よりも自己意識が介在することによる影響を,エスニシティの有無や対象となる国家のイメージの良し悪しから検討すること」である。 この試みは,既存研究において,統合的・包括的視座から議論されてこなかった自民族(自国民)中心主義的消費(CET)・国家イメージ(CI)研究を架橋するものとしても独創的である。 そして本研究の成果は,世界市場における「日本産」製品・サービスおよびブランドの優位性やまだ顕在化していない課題を把握するものでもある。
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研究成果の概要 |
本研究では,米国籍日本在住の消費者を対象にしたフォーカスグループインタビューから,「『日本産』半耐久財・非耐久財の消費者にとっての魅力把握」を試みた。調査の結果,日本のブランド・製品の,清潔さ,品揃えの多さ,精巧かつシンプルなデザインなどを評価していることが確認された。 さらに,米国在住米国籍消費者を対象としたインターネット質問紙調査の結果,帰属欲求が高い消費者の方が,(国家あるいは民族に対する)エスニシティが高い傾向にあることが明らかになった。加えて,彼らが知覚する日本への“同一視”の程度が,「日本国,日本のエンターテインメント,日本人に対する好ましさ」と,正に相関することが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の研究成果のひとつは,既存研究ではほとんど検討されていない,半耐久財・非耐久財の日本産の製品やブランドに対する,外国人(本研究では米国人消費者)の評価属性を明確化したことである。 加えて質問紙調査から,日本への“同一視”の程度により,日本に対する国家イメージの評価属性が異なることを定量的に示した点である。 本研究で提示した結果は,まだまだ探索的な意味合いが強いものであるが,“同一視”の高低により日本に対する評価属性が異なるという結果は,わが国のインバウンド政策や,日本企業による米国への出店などに貢献しうるものであると考える。
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