研究課題/領域番号 |
20K02023
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07100:会計学関連
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
橋本 武久 京都産業大学, 経営学部, 教授 (00290601)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 会計史 / オランダ東インド会社 / 嗜好品 / 会計帳簿 / 会計システム / イギリス東インド会社 / 簿記 / 会計学 / 平戸商館 / 長崎出島商館 / 会計 / 補助簿 / 日蘭貿易 |
研究開始時の研究の概要 |
江戸時代の日蘭貿易の分析に関しては、日蘭交流史や経済史の面から多くの研究業績が上げられている。その一方で、これらの研究の多くは、簿記・会計学を専門としない研究者によるものであり、会計資料の数値から貿易の内容を単純に描写しようとするものが多く、その実態を会計学的に分析・解明した研究は皆無である。 そこで、本研究では、会計史的アプローチにより、国内外に豊富な資料が残っている長崎支店の資料を中心に、①日蘭貿易の実態を会計史的観点から検討し、②長崎支店の会計システムの全容とその会計史的意義の確認し、これらを踏まえて、③長崎支店も含めたオランダ東インド会社全体の会計システムの特徴を会計史的に明らかにする。
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研究実績の概要 |
最終に当たる本年度は、前年度に引き続き、オランダ国立公文書館(Nationaal Archief)所蔵で、近年オンラインにより一部がダウンロード可能となった、 Inventaris van de archieven van de Nederlandse Factorij in Japan te Hirado [1609-1641] en te Deshima、 [1641-1860]、 1609-1860( Nummer Toegang: 1.04.21)などのデジタルデータの収集と分析を進めるとともに、コロナ禍のために実施ができなかったオランダへの渡航と現地での資料収集、そして、現地研究者との意見交換を行った。 具体的には、令和5年8月9日から20日にかけてのオランダ渡航を計画・実行し、ハーグ在のオランダ国立図書館、ライデン大学図書館、アムステルダム市立公文書館などを訪問し、それぞれ資料の検索と収集を行った。とくに、アムステルダム市立図書館では、デジタル化されオンラインで閲覧可能な帳簿類の収集と分析を試みるとともに、オンラインで閲覧ができない17・18世紀の商人の商業文書や帳簿を直接閲覧し、画像データを得た。 また、かねて研究協力関係を構築しているオランダ会計史研究の第一人者 K. Camfferman教授(アムステルダム自由大学)やVOCの嗜好品貿易や私貿易に詳しいC. Nierstrasz助教授(エラスムス大学)と面会し、本研究の内容や方向性などについて貴重なアドバイスを受けた。 このように本年度は、本研究の日蘭貿易の実態を会計史的観点から解明するという目的を達成するために不可欠であった、オランダにおける資料の収集や海外の研究者とディスカッションを実施し、また、その成果の一部を有力な学術雑誌において論文を掲載することができた。
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