研究課題/領域番号 |
20K02030
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07100:会計学関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
菅原 智 関西学院大学, 商学部, 教授 (40331839)
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研究分担者 |
角ヶ谷 典幸 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 教授 (80267921)
金 鐘勲 専修大学, 商学部, 准教授 (10801566)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 外国語効果 / 会計倫理 / 服従圧力 / 社会的圧力 / 実験研究 / 自制心 / 専門的判断 / パーソナリティ / 専門的判断力 / 監査 / 監査人の倫理 / 功利主義 / 会計教育 / IFRS / 日本語 / 英語 |
研究開始時の研究の概要 |
IFRS導入による会計のグローバル化の問題に現存するリサーチギャップを埋めるべく、本研究の目的を設定した。本研究は、日本語と英語でPan and Patel (2018)を追証する研究となる。さらに新たな独立変数として文化的要因や社会的圧力を分析対象に加え、外国語効果の専門的判断への影響プロセスを精緻化する目的を有する。また本研究では、類似する研究で日本人学生をサンプルに実施することに加え、日本特有のゼミナールやアクティブ・ラーニングでの会計教育の影響なども研究対象に含めること、アクションリサーチによる教育効果測定と教材開発を行うことで、本研究課題の学術的独自性と創造性を高めたいと考えている。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、経済社会のグローバリズムが進む中、多様な文化的背景、国籍や言語を有する者が、共に専門的会計判断を行うに際して、①影響を与える文化的・言語的要因の特定及び影響プロセスを理論化し、②質の高い判断結果を達成するために求められる会計実務や会計教育がいかなるものかを明らかにすることにある。日本で会計を学ぶ学生を対象に、質問票を活用した2x2(日本語/英語及び上司からの圧力の有無)の実験研究を行った。結果としては、外国語効果は、倫理的判断に対する上司からの圧力を弱める効果があることを統計的に発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
会計士が上司からの服従圧力を受けている場合,外国語(英語)を使って問題を検討する時,母語(日本語)を利用する時と比較すると,上司からの圧力に屈せず、判断者の会計士が会計倫理上望ましい判断をする傾向にあることが明らかとなった。また、使用言語にかかわらず,会計概念や基準の理解が深ければ,複雑で現実的なシナリオの判断や解釈の向上につながることかも検証された。したがって,英語を母語としない人々であってもビジネスの共通言語として英語を使わないといけない状況や監査法人間の激しい競争によって上司から部下への服従圧力が強まる今日の会計・監査実務において多くの重要な示唆を示しているといえる。
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