研究課題/領域番号 |
20K02052
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07100:会計学関連
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
中野 貴之 法政大学, キャリアデザイン学部, 教授 (70287952)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ディスクロージャー制度 / 記述情報 / テキスト分析 / 経営者による経営成績等の分析(MD&A) / SNS / Twitter / リスク情報 / セグメント情報 / ディスクロージャー制度改革 / 有価証券報告書 / 記述情報の開示 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、有価証券報告書の記述情報のうち、とくにMD&Aおよびリスク情報等の実態および有用性について、近年、会計学研究において進展著しいテキスト分析の手法を用いて、実証的に分析することである。同記述情報は、金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ(DWG)の提言に基づき2020年3月期決算より刷新される。本研究では、制度改正前・後の記述情報を分析対象とし、当該制度改正の有効性についても検討を行う。
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研究実績の概要 |
本年度の主な研究実績は、以下のとおりである。 第一に有価証券報告書の記述情報のうち、経営成績等の分析(Management Discussion and Analysis: MD&A)の」に関する研究成果を公表した。MD&Aの記載内容がどのように変化してきているかを、2004年~2021年のテキストデータを対象にトピックモデルを用いて検証した。その結果、近時のディスクロージャー制度改革に伴い経営戦略および会計上の見積等に関する記述が充実したことを示す証拠を得た。また経営者は、同改革後、より幅広いトピックについて議論するようになったことを示唆する証拠も得た。これらの発見事実は、近時のディスクロージャー制度改革がMD&A開示に、決して小さくはないインパクトを及ぼしていることを示唆するものである。 第二に、SNS(Twitter)によるディスクロージャーについて研究し、学会発表を行った。日本の上場企業が発信するTwitterのデータを収集・分類した上で、SNSを通じてどのような決算関連情報が発信されているか、また投資家はどのような情報に価値を見出し拡散しているかについて検証した。その結果、投資家は、決算短信をはじめ公表済の情報拡散を目的とするツイートよりも、決算説明会の開催・録画をはじめ未知ないしは新情報の公表の可能性を示唆する情報をリツイートし強く反応していること、個人投資家の所有比率が大きいほど,決算関連情報はリツイートされる傾向が強いことと整合的な証拠を得た。 この他、記述情報の開示制度の動向に関する論稿を公刊した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
テキストデータの分析に当初の予想よりも時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
対面によるミーティングも可能になってきているので、研究者との意見交換も積極的に行っていきたい。
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