研究課題/領域番号 |
20K02088
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
山本 かほり 愛知県立大学, 教育福祉学部, 教授 (30295571)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 在日朝鮮人 / 祖国 / エスニシティ / 国家 / 民族 / 朝鮮学校 / 生活史 / ナショナリズム |
研究開始時の研究の概要 |
朝鮮学校卒業生たちのネットワークのありかた、生活世界、日本社会との接触により、維持、変容、強化される民族意識のあり方、アイデンティティのあり方、さらに、祖国観などを可能な限り、多角的に把握し、エスノグラフィーとして描写していきたい。
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研究成果の概要 |
本研究では,朝鮮学校卒業生の生活世界を調査を中心にしつつ,検討を行ってきた。朝鮮学校の学生数が減少している要因の一部は,卒業生たちですら子どもを朝鮮学校に送らないという事実である。では,かれらは朝鮮学校やそこで学んだ「民族」,そして<祖国>からは距離をとるようになっているのかという問いからスタートした研究であり,かれらのネットワークのあり方を研究したものである。 たとえ,子どもを日本学校に送るという選択をしても,民族としてのアイデンティティー,祖国(分断国家)に対しては,なんらかの複雑な態度をもちつつ,そして,卒業生たちのネットワークを強固に保ち,生活世界を形成していることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
在日朝鮮人たちの日本定住がアプリオリに考えられる状況において,「国家」「祖国の分断」などという政治的な状況が在日朝鮮人をめぐる研究の中では無視されがちである。ナショナリズムが批判的に語られる学問的・社会運動的空間の中で,在日朝鮮人たちが「国家」にいかに向き合うかという問題を考えることが,ある意味で,避けられるようになってきた。在日朝鮮人を「ディアスポラ」として語る研究が中心的な位置を占めてきたのが事実である。 しかしながら,本研究では,在日朝鮮人が国家,特に朝鮮民主主義人民共和国とむきあうのかを正面からとりあげ,そのことの意味を考えてことに学術的・社会的意義がある。
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