研究課題/領域番号 |
20K02117
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
稲葉 昭英 慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (30213119)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 貧困 / 低所得 / 子ども / 社会階層 / 家族変動 / ライフコース / パワーカップル / ひとり親世帯 / 世代的再生産 / 学歴達成 / 意図的育成 / 家族社会学 / 教育達成 / ケア / 子育て / 共働き / 結婚 / 定位家族 / メンタルヘルス / 家族 / 再生産 / 家族構造 / 階層 |
研究開始時の研究の概要 |
貧困低所得層の世代的な再生産が生み出されるメカニズムを、とくに乳幼児・学童期の家族の内部構造に視点をあてることで明らかにすることを目的とする。具体的には、この問題に関心をもつ研究者が参集し、公共利用データをもちいて分析を行う。使用するデータは、日本家族社会学会による全国家族調査(NFRJ)、大阪商業大学による日本版総合的社会調査(JGSS)、ベネッセ教育総合研究所による「放課後の生活時間調査」、内閣府による「親と子の生活意識に関する調査」など。
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研究成果の概要 |
本研究は定位家族が子どものライフコースに及ぼす影響、貧困・低所得の世代的な再生産に関心をもつ研究者の研究ネットワークである。コロナ禍のために期間を1年延長したが、参加メンバーは2020年度から2023年度までの4年間で多くの研究を発表することができた。とくに研究代表者の稲葉は貧困・低所得が子どものメンタルヘルスに及ぼす影響について論文「貧困と子どものメンタルヘルス」を2021年に『家族社会学研究』に発表したほか、離別母子世帯における非同居父と子の関係が子に及ぼす影響について「離別母子世帯における非同居父と子の交流が子に及ぼす影響」を『離婚・再婚家族と子ども研究』で発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本の家族研究において注目を集めているのが定位家族の階層的差異と、その後の子どものライフコースの分化である。アメリカほどではないにせよ、日本においても大卒層は相対的に高い所得を得ながら安定的な家族を形成し、子どものライフコースは恵まれている一方で、非大卒層は所得が相対的に低く、家族が不安定化することが多いことがデータ分析の結果からあらためて明らかになった。家族の変化は階層によって異なった形で生じており、このことが子どものライフコースの格差を生み出している。本プロジェクトに参加した研究者たちはそれぞれの領域で関連した研究を報告しており、日本の家族研究の流れを形成するに至っている。
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