研究課題/領域番号 |
20K02165
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
五十嵐 智子 (澁谷智子) 成蹊大学, 文学部, 教授 (90637068)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ヤングケアラー / コーダ / 若者ケアラー / 子ども支援 / 家族支援 / ケアラー支援 |
研究開始時の研究の概要 |
研究では、イギリスで7歳以上の子を対象にヤングケアラーについて説明する本として書かれた『Can I Tell You About Being a Young Carer?』を日本語に翻訳して紹介する。また、日本におけるヤングケアラーの状況を調査し、日本の子どもに向けたヤングケアラー解説本を開発する。 さらに、イギリスの学校で行われている「ヤングケアラーサポート学校賞」の取り組みを日本に紹介し、日本での応用可能性を探る。 また、子どもが通訳を担うという局面に注目し、聞こえない親を持つ聞こえる人々(CODA)や外国につながる子どもたちを視野に入れて、ヤングケアラーへのサポートを検討する。
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研究成果の概要 |
ヤングケアラーとは、慢性的な病気や障害、精神的な問題などを抱える家族のケアをしている18歳未満の子どもを指す。 本研究では、元ヤングケアラーと共に調査や執筆を行い、『ヤングケアラー わたしの語り 子どもや若者が経験した家族のケア・介護』(生活書院、2020年)、『ヤングケアラーってなんだろう』(ちくまプリマー新書、2022年)などの本を出版した。 また、聞こえない親を持つ聞こえる子ども(CODA)についても、コーダと共にワークショップやインタビューを行い、『コーダ 私たちの多様な語り 聞こえない親と聞こえる子どもとまわりの人々』(生活書院、2024年)を出版した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
子どもとして家族のケアを担うことが、どのような背景や社会状況、価値規範の下に行われてきたのか、その影響が個々の子どもや家族にどのように経験されているのか、国や自治体が行ったヤングケアラー実態調査、元ヤングケアラーやスクールソーシャルワーカーなどへの聞き取りに基づいて、わかりやすく説明したことにより、教育や福祉や医療の専門職、行政関係者、メディア関係者などのヤングケアラー理解が広まり、従来の家族像を基にした制度と現実のズレを解消していく動きとなった。2024年6月には、改正子ども・若者育成支援推進法の中で、ヤングケアラーは自治体が支援に努めるべき対象として明文化され、関係機関への通達もなされた。
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