研究課題/領域番号 |
20K02172
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
斎藤 真緒 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (70360245)
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研究分担者 |
宮川 淑恵 (濱島淑恵) 大阪歯科大学, 医療保健学部, 教授 (30321269)
津止 正敏 立命館大学, 産業社会学部, 特任教授 (70340479)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ヤングケアラー / 若者ケアラー / 子ども・若者ケアラー / ケアラー支援 / 家族ケア責任 / 家族主義 / ケアの倫理 / こども・若者ケアラー / 男性介護者 / 家族ケア規範 / 家族規範 / 家族責任 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、家族主義的福祉政策において、ケアラー支援がいかにして可能かを検討するものである。家族主義的なケアラー支援は、ともすれば、ケア役割を前提にして、「ケアし続けるための」支援に陥る危険性がある。日本でもケアラーの多様化が進展しているが、それゆえに、ケアラーが、ケア役割だけではなく、自分自身の人生を豊かにするための支援とはなにかという観点から、ケアラー支援を構想する必要がある。具体的には、男性ケアラーと子ども・若者ケアラーを分析対象として、家族責任規範が、ジェンダーや世代を超えてどのように継承されているか、あるいはどのように変容しうるのか、当事者の語りから検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、ヤングケアラーおよび男性介護者に関するアクションリサーチを基軸としながら、日本においてどのように、家族ケア規範意識が、ジェンダーや世代を超えて、浸透しているのかを検討してきた。ヤングケアラーの介護殺人事件に注目し、若い世代にも、家族ケア規範が強く内面化されている実態を明らかにした。 同時に、ケアラー支援においては、ヤングケアラー支援と全世代のケアラー支援が分断される傾向にあることを明らかにした。18歳を境界とする大人/子どもという年齢区分によって、子どものみがケア責任を免罪され、18歳以上の大人はケア責任を強化される可能性があることを指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、ヤングケアラー支援は、政府のこども政策の中でも最も注目される社会課題の一つとなっている。社会的・政治的関心が高まる中で、年齢区分することなく、全世代のケアラー支援の必要性を明らかにした点、およびケアラー支援という新しい福祉政策が、家族主義的福祉政策を主軸とする日本において、どのような転換を必要としているのかを明らかにした点は、今後の子ども政策を含む福祉政策の方向性を検討するうえで、重要な知見になりえたと考える。
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