研究課題/領域番号 |
20K02178
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
鶴田 潤 東京医科歯科大学, 統合教育機構, 准教授 (70345304)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ノーマライゼーション / オーラル・ノーマライゼーション / アピアランス・ケア / ボディ・イメージ / 受容 / 歯科口腔疾患 / 歯周病 / 歯牙欠損 |
研究開始時の研究の概要 |
健康寿命の増進につながる歯科口腔疾患の予防啓発活動が盛んとなる一方で,総人口の約3割を占める高齢者では, 歯周病に罹患し,「入れ歯(義歯)」を利用している方が多くいる.これらの市民について「帰属のコミュニュティで日常生活を送る上で,歯科口腔疾患に関する社会的な障壁により,QOLの低下が生じていないか」という疑問に対する系統的な研究はなされていない.我が国では,健康寿命の延伸,生活の質(QOL)の更なる充実が求められており, 本研究では,歯科口腔疾患を患う市民を取り巻く社会の受入状況の調査を行い,QOL向上に必要な社会的基盤(コミュニティ・施設・対応)のあり方を検討することを目的とする.
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研究成果の概要 |
2023年2月に歯科治療と日常生活での障壁に関するWebアンケートとして、3年以内に歯科医療を受診した者を対象とし1,108名より回答を得た。約3割が日常生活に悪い影響受けた経験や外食時に困った経験を有しており、歯科治療による課題でQOL向上が阻まれている方たちの存在が示唆された。介護食等の充実も認められ、社会の対応として歯科・口腔保健状況が良好となる一方で、今後、ノーマライゼーションの概念のもと、個々の市民の生活の質をより向上するためには、口腔領域において問題を感じるこれら少数割合への対応の検討も必要であると考えられた。コロナ禍行動制限の影響で期間中未完の研究計画は引き続き進める予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国の歯科口腔保健の状況は良好な水準にあるが、歯科治療を受療した患者の数が多いことも事実である。本調査では、歯科診療を受けた経験のある調査対象者において、歯科治療を受けた結果により日常生活での悪い影響(食事制限や外見、口臭等)を経験した者が一定数の存在(約30%)することが示唆された。また、口腔内状況に関しての他者との関わりについて、一定数の者が他者の口腔内状況に興味を示すなどの結果が得られた。QOL向上、健康寿命延伸などの実現に向け、本研究成果は、新たな観点で、口腔に関する諸問題を抱える市民の存在を認知しており、それらへの対応(専門的、社会的)を提起する基礎的調査として意義があると考える。
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