研究課題/領域番号 |
20K02187
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
石山 寿子 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 准教授 (60803252)
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研究分担者 |
倉智 雅子 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 教授 (00465478)
阿志賀 大和 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 講師 (00619984)
大星 航 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 講師 (10636020)
柴崎 美紀 (小田切美紀) 杏林大学, 保健学部, 教授 (20514839)
佐藤 正一 順天堂大学, 医療科学部, 教授 (90803255)
米根 鉄矢 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 助手 (80847955)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 摂食嚥下障害 / オーラルフレイル / 会話機会 / サブスタンスP値 / 地域高齢者 / 発声発語機能 / アブスタンスP値 / サブスタンスP / 摂食嚥下機能 / 改善・予防プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
フレイル高齢者に対して介護予防プログラムが実施されているが、利用者全員に単一の目的で受動的プログラムが実施されることが多く、心理・社会的側面も含めた複合的な要因からなるフレイルへの対策として必ずしも効果的な介入とはなっていない。一方、脳内のサブスタンスPの合成はドーパミン神経系によって調節されており、ドーパミン量の増加あるいは維持がオーラルフレイル予防・改善に役立つ。そこで、より能動的な行動が嚥下機能維持をつかさどるサブスタンスP量の維持に貢献することで、オーラルフレイルを予防・改善することができるという仮説に立ち、能動的発話機会と口腔嚥下機能との関係を検証し、予防・改善プログラム開発を行う。
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研究実績の概要 |
研究の目的は、健康寿命の継続を脅かすオーラルフレイルに陥りやすいとされる高齢者の口腔および嚥下機能と発声発語機能との関連性を調査し、嚥下反射惹 起の指標であるサブスタンスP値を媒介として関連性を示すことである。更にその関連性を「能動的会話機会を提示するプログラムの開発」まで達成させていくことが最終目標である。オーラルフレイル予防・改善プログラムの開発を行うことによって、地域高齢者QOL拡大に貢献することを目指している。 実施計画としては、1年目:実態調査と協力施設開拓、有効性の高い試料採取の方法の確立、2年目:会話機会と口腔機能の研究調査、3年目:上記調査継続とオーラルフレイル予防の能動的会話プログラム施行。4年目:研究のまとめ作業とした。行った内容として、初年度は、1)先行研究の検索作業、2)分担協力者との会議にて遂行手順を検討し、予備実験を開始した。1年目には、コロナ禍で実験対象である協力者の獲得に支障をきたしたため、情報収集と研究の妥当性と信頼性の確保にあてた。1~2年目の予備実験の内容は、本研究の軸となる唾液からのサブスタンスP値抽出のための条件を設定する実験であった。2年目である2021年は地域在住高齢者の実態調査を開始し、2022年度に終えることができた。口腔機能、摂食嚥下機能に加えて認知機能と発話機能のデータ収集を行い、日常の会話機会の自記式質問紙による情報回収を実施した。2022年3月末現在、約190名のデータを収集し統計分析を実施した。サブスタンスPと嚥下との関連が認められたほか、他の項目同士の重回帰分析およびロジスティック回帰分析においてオーラルフレイルに関与すると思われる嚥下機能低下に関わる項目を抽出した。今後は本来は3年目に実施する予定であった第2研究を実施していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍により、研究初年度及び2年目は外出の制限やマスクの着用が求められたため、研究協力者の募集や研究内容の遂行が困難であった。しかし2021年度後半から地域在住高齢者の研究協力者の獲得が進み、3年目である2022年度はデータの収集を遂行することができた。本来であれば2022年度後半には分析結果を検討してまとめ、第2研究に発展させることが当初の目標であったため、この点については若干の遅延を来している状況である。
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今後の研究の推進方策 |
今後においては、地域在住高齢者の口腔嚥下機能と、認知機能、および日常活動能力の収集を継続し、一定の知見を抽出していく予定である。知見については学会発表を行う予定であり。さらには、得られた結果をもとに地域高齢者に再度協力を募り、嚥下機能低下のリスク防止策を介入研究として実施して、前後比較研究にて分析する予定である。これらの遂行についてはより細かな分析が重要となってくるため、分析作業や検証については専門家に委託していくことを積極的に実施する必要がある。研究チームの連携を図りながら進めていく予定である。これにより最終年には支援プログラムの妥当性を検証して一般化まで達成したい。
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