研究課題/領域番号 |
20K02194
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
金子 充 明治学院大学, 社会学部, 教授 (30366950)
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研究分担者 |
川本 健太郎 神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 准教授 (80580662)
関水 徹平 明治学院大学, 社会学部, 准教授 (40547634)
柴田 学 関西学院大学, 人間福祉学部, 准教授 (20580666)
直島 克樹 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 講師 (70515832)
橋川 健祐 金城学院大学, 人間科学部, 准教授 (40632691)
竹内 友章 関西福祉科学大学, 社会福祉学部, 講師 (60755825)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 貧困 / 生活保障 / 社会起業 / 地域再生 / 社会的投資 / 資産ベース福祉 / 社会的企業 / 生活保護 / コミュニティワーク / 若年貧困 / コミュニティ形成 / ワーキングプア / 過疎 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、過疎地域に広がる若年貧困層(とくに若年ワーキングプアおよび若年有子世帯)が抱える貧困、孤立、無業、ひきこもり等の状況について理論研究および調査研究によって理論的・構造的に解明する。また権利、自立、ケア倫理といった新しい社会福祉の理念・原理にもとづいた若年貧困層の生活保障、および地域での支え合いコミュニティを成り立たせる政策と実践の理論枠組みを探究し、かつコミュニティワークの実践モデルを提示する。
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研究実績の概要 |
本年度、これまでの研究会での議論および調査研究の蓄積を活かして、以下の研究実績をまとめることができた。 第一に、産業の空洞化、人口減少、格差拡大が起こっている課題先進地域である離島過疎地域における就労と生活の実態を明らかにし、地域住民の生活の安定のために自治体が独自に取り組んでいる季節的な手当制度、医療受診支援プログラム、公営住宅保障、季節的な労働者確保策の現状と意義を明らかにした(金子)。 第二に、ワークフェア/アクティベーションによる労働市場やコミュニティへの包摂が注目される中で、市場原理と生産主義(産業主義)に異議を唱える「批判的・交差的な社会政策研究」の議論を分析し、ベーシックインカムやベーシック・アセット/ケアといった分配論を含めて、分配的正義に関わる政策理論の可能性について考察した。また正義や権利ベースによる生活保障の仕組みとして、欧米の条件つきベーシックインカム、保証所得(Guaranteed Income)、臨時的な給付金制度に関するプログラムに注目し、孤立対策、地域再生、雇用創出に先駆けて、補足的であれ所得保障政策を拡充することの意義を確認した(金子・関水)。 第三に、若年貧困層が尊重されながら地域で生活でき、参加可能なコミュニティを構築・発見できるようになるため、社会起業型コミュニティワークによる地域再生が有効であることを考察した。その際に、市場経済に対置され、交換・再分配・互酬を生活者の視点からコントロールする社会的連帯経済(「人間の経済」)の意義を考察し、それらの到達点と実践モデルの有効性を確認した(柴田・竹内・直島)。 第四に、働きづらさを抱えるひとたちの雇用、就労機会の創出を社会資源開発という観点で捉え、社会資源および開発の意味を再検討した上で、多様な意味での自立および就労を前提として地域再生に資する社会資源開発のあり方を考察した(橋川)。
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