研究課題/領域番号 |
20K02202
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
門田 光司 久留米大学, 文学部, 教授 (50269081)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 高等学校中途退学 / スクールソーシャルワーカー / 学校ソーシャルワーク / 高校 / 中途退学 / 進路移行 / ソーシャルワーク |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,高等学校でのスクールソーシャルワーカー(以下、SSW)による中途退学未然防止及び切れ目のない進路移行支援における効果的なソーシャルワーク支援プログラムを開発し,研修プログラムとして高校学校のSSW人材養成に活かしていくことである。 ソーシャルワーク支援プログラムの開発にあたっては,①高等学校での中途退学未然防止及び進路移行支援での課題や求められる支援内容に関するアンケート調査の実施,②高等学校でのSSWによる支援内容のアンケート調査及び面接調査の実施,③韓国,台湾,シンガポール,香港の教育委員会及びSSWへの聞き取り調査の実施から得られた調査結果と文献研究を基盤としていく。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は国内調査と海外調査を基盤に、高校生への中途退学未然予防及び進路移行における効果的な学校ソーシャルワーク支援プログラムを開発していくことにある。2020年度は、高等学校の教務担当教員を対象に中途退学未然防止に関するアンケート調査を実施した。この調査結果では、スクールソーシャルワーカー(以下、SSWと記す)の配置について全日制で60.1%、定時制で78.7%が必要との回答であった。 2021年度は、都道府県及び政令指定都市教育委員会高校教育課を対象に、SSWの配置状況の有無について、SSWを配置している場合のSSWに期待する支援役割について明らかにしていくことであった。この調査結果では、SSWの配置状況に違いが見られたが、回答されたすべての教育委員会からはSSWが必要であるとの結果であった。これらの調査結果より、SSWに求められる高等学校現場での中途退学未然防止に向けたSSWの役割を明らかにすることができた。 さらに、2021・2022年度は、福岡県内の高等学校に配置されている経験豊富なSSWに対して、中途退学未然防止に向けて取り組んでいる支援内容の聴き取り調査を実施した。これらの一連の調査結果を含めて、高等学校でのSSWによる中途退学未然防止及び切れ目のない進路移行に向けた学校ソーシャルワーク支援プログラムを明示した。 研究成果は冊子「高等学校中途退学未然防止に向けたスクールソーシャルワーカーの支援役割研究」を発刊し、高等学校でのSSW活用を推進していくために、都道府県及び政令指定都市教育委員会高校教育課に発送した。なお、海外でのSSWに対する聞き取り調査においては、コロナ禍のため海外渡航ができず、実施できなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
理由 2020年度は、高等学校が抱える中途退学未然防止と進路移行支援での課題に対し、教務担当教員を対象に郵送によるアンケート調査を実施し、求められる支援内容を明らかにしていくことであった。この研究目的においては、全国の高等学校全日制からランダムに抽出した700校、定時制高校500校を対象にアンケート調査を実施した。 2021年度は、全国都道府県及び政令指定都市教育委員会高校教育課55か所への郵送によるアンケート調査を実施し、高等学校でのSSWの配置状況の有無について、SSWを配置している場合のSSWに期待する支援役割について尋ねた。 2021・2022年度は、新型コロナウィルス感染症対策より福岡県外及び対面での聞き取り調査の実施に制限がある中で、福岡県内の高等学校に配置されている経験豊富なSSWに対して、中途退学未然防止に向けて取り組んでいる支援内容の聴き取り調査を実施した。これらの一連の調査結果を含めて、高等学校でのSSWによる中途退学未然防止及び切れ目のない進路移行に向けた学校ソーシャルワーク支援プログラムを明示した。 しかし、2020年度及び2021年度に予定していた海外(韓国、台湾、シンガポール、カナダ・トロント)でのSSWに対する聞き取り調査は、新型コロナウィルス感染症対策より海外渡航ができなかったため、海外調査は実施できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に、国内調査結果及び新型コロナウィルス感染症対策より対面での聞き取り調査の実施に制限がある中で、高等学校SSWの支援に関する直接の聞き取り調査を実施し、これらの調査結果を踏まえて、高等学校でのSSWによる中途退学未然防止及び切れ目のない進路移行に向けた学校ソーシャルワーク支援プログラムを明示した。この研究成果は冊子「高等学校中途退学未然防止に向けたスクールソーシャルワーカーの支援役割研究」を発刊し、高等学校でのSSW活用を推進していくために、都道府県及び政令指定都市教育委員会高校教育課に発送した。 今後の研究の推進方策としては、福岡県外の高等学校SSWへの聞き取り調査、および海外(韓国、台湾、シンガポール、カナダ・トロント)の聞き取り調査を実施し、その調査結果を加味して、再度、研究成果の報告書を発刊する。その報告書を教育委員会高校教育課に発送し、高等学校でのSSW活用事業の推進を図っていきたい。
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