研究課題/領域番号 |
20K02222
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
上鹿渡 和宏 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (10623689)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 社会的養護 / 里親養育 / 里親養育支援 / 乳幼児里親 / Watch Me Play / 里親研修 / 養育支援プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
乳幼児代替養育は原則里親養育であり、安定したアタッチメント(愛着)が重要とされている。2016年児童福祉法改正後、わが国では里親委託を推進するための施策が打ち出され、個々の里親養育の質の向上が喫緊の課題となっている。特に養育者からの分離や喪失を体験した乳幼児には様々なリスクが考えられるが、具体的にどのような支援が効果的か、わが国では明らかにされていない。 本研究では乳幼児里親の養育状況を調査した上で、英国で開発された「Watch me Play」を実施し、その効果を検討する。このプログラムは主にソーシャルワーカーによって導入され、乳幼児里親の遊びを通した治療的アプローチを可能にするものである。
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研究実績の概要 |
The Tavistock & Portman NHSのWatch Me Play!(WMP)チームと協働し、日本版のプログラムの実践について開発者のDr Jenifer Wakelynとのミーティングを行い日本での実施についてアドバイスを受けた。 昨年度から引き続き、社会的養護の乳幼児支援を行なっているフォスタリング機関、乳児院の協力のもとプログラムの実施、データの取得、また研究協力家庭の募集を行った。 最終的にWatch Me Play!に関する研修に参加した支援者は支援者10名(社会福祉士、心理士など)であったが、日々の子どもへのWatch Me Play!プログラムを実施する養育者を見つける過程で、産休等の理由から2名が中断し、最終的にWatch Me Play!プログラム実践者は8名であった。Watch Me Play!プログラム実践に協力してくれた養育者(里親、養親、乳児院保育士)は10名であった。 プログラムについては、養育者は週3回、1回20分間、子どもへのWatch Me Play!プログラムを提供してもらい、簡単な記録を書いてもらった。支援者は月2回の家庭訪問とその後の訪問記録を書いてもらい、Watch Me Play!に関するコンサルテーションを月2回、6ヶ月ほど継続した。プログラムが終了した支援者と養育者には、事後調査として質問紙調査と、半構造化面接を行った。また養育者や支援者の記録は、機関内で匿名化し、守秘義務を徹底した形でデータ提供を受けた。 加えて、昨年度に引き続きWMPプログラムの調査研究に関して、イタリア、オランダ、ロンドン大学、The Tavistock & PortmanNHSのチームと研究調査に関する方法や効果測定などについて意見交換をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウィルスの影響で、2022年度において研究代表者の渡英と、現地でのプログラム研修参加、開発者のDr Jenifer Wakelynの日本招聘等を行うことができなかったが、The Tavistock & Portmanチームとの会議や、助言などは全てインターネットを使用し実施できた。 また、新型コロナウイルスの影響で、家庭訪問が難しくなる時期があり、プログラムスタートが大きく遅れたケースが複数発生した。このような状況の中で当初予定していたコンサルテーションの回数を終了しても、まだケースが始まっていなかったり、途中の者がいたために、フォローアップでのコンサルテーションを行った。協力家庭の募集や、訪問を中断したケースも多かったが、プログラムの実践は年度内には行えた。しかし、事後調査やデータ収集については年度内に完了できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
(1)2023年度前半では、Watch Me Playプログラムの事後調査として質問紙、半構造化面接、発達検査などを養育者や支援者に実施し、すべてのデータが揃った後半から分析を行う。 (2)2023年度に今後の日本でのワークショップやミーティングの計画を行い、後半に英国からWMPプログラム開発者Dr Jenifer Wakelynを日本への招聘し、日本の社会的養育等の実践家や専門家との意見交換等を実施する。 (3)日本でのWatch Me Play!プログラムの有効な導入方法について検討を行う。
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