研究課題/領域番号 |
20K02228
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
|
研究機関 | 熊本学園大学 |
研究代表者 |
田尻 雅美 熊本学園大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (70421336)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 社会福祉学 / 胎児性水俣病 / 小児性水俣病 / 水俣学 / 水俣病 / 障害者 / 持続可能性 / 障害学 / 持続可能 |
研究開始時の研究の概要 |
胎児性・小児性水俣病患者が尊厳をもった生活を送れる環境の構築をめざすためには、本人の主体的な選択を尊重することが必要である。そのためには、当事者がこれまで歩んできた人生史を把握し、彼/彼女らが現在求める生活を理解することが不可欠である。そのために、高齢化している家族や支援者、長年関わっているソーシャルワーカーたちから、一刻も早くヒアリングや資料の収集・分析を行い、当事者の運動や生活史を理解することが喫緊の課題である。また、研究で得た成果をこれから研究に携わる若い研究者たちに残すことも、持続可能な研究を実現するため、喫緊の課題であるとともに使命であると考える。
|
研究成果の概要 |
水俣病は、1956年の公式確認から67年が過ぎ、胎児性・小児性水俣病患者たちは高齢化が進み、これからの生活をどう送るかが課題となっている中、彼らが主体的な選択をし、尊厳を持った生活を送るためには何が必要であるかを理解するために、彼らが主体的に取り組みを続けている自立を求める運動を明らかにすることができた。それによって、胎児性・小児性水俣病患者は、介護が必要になっても、近親者の保護下でなく、自らが選択した介護などによって生活を送ることが、本人主体と尊厳を持った生活につながっていることが一部ではあるが明らかになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、胎児性・小児性水俣病患者の自立運動ともいえる活動の軌跡を明確にすることができた。胎児性・小児性水俣病の患者たちの生活実態と苦難に関しての記録でもあることから、現在求める生活の実現、自信と誇りをもち、尊厳をもった生活を送れる環境を構築する上で必要なことであった。また、この成果は、社会福祉学だけでなく、水俣病や公害問題、環境問題を研究するうえで持続可能となる資料として貢献につながるものと考えている。
|