研究課題/領域番号 |
20K02235
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小澤 永治 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (60631273)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 一時保護 / 児童養護施設 / 児童相談所 / 社会的養護 / 児童虐待 / 心理アセスメント / ショートステイ |
研究開始時の研究の概要 |
現在行われている子どもの一時保護制度には,子どもの権利保障等において多くの課題があり,従来の児童相談所に付設された閉鎖空間である一時保護所から,開放空間である児童養護施設等での委託一時保護を主体にする改革が進められている。本研究では,この新たな取り組みである委託一時保護において,子どもの権利保障と一時保護に求められる機能を両立するために必要とされるアセスメントとケアの実践のあり方をを明らかにすることを目的とする。a) 委託一時保護実施施設の実態把握と対応困難場面の抽出,b) 協力施設におけるアセスメントとケアの介入実践研究,c) 社会的養護への移行に関する経時的検討の3点から研究を行う。
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研究実績の概要 |
我が国において,児童虐待等の困難状況から子どもを緊急・一時的に保護するための制度として,一時保護制度がある。しかしながら,一時保護のシステムには,子どもの権利保障等の側面において課題が大きく,様々な問題が生じやすい環境にあることが指摘されている。本研究では,児童相談所外の施設への委託一時保護において,子どもの権利保障と一時保護に求められる機能を両立するために必要なアセスメント・ケア実践を明らかにすることを目的としている。 本年度は,昨年度から実施していた協力施設内でのフィールドワークを継続し,児童養護施設におけるケアについての資料収集を行った。協力施設において一時保護委託から施設入所に至った児童も増加してきたため,各事例におけるケアやアセスメントの特徴についても事例検討を行い,従来の支援プロセスとの比較に対する検討を行った。これまでの研究成果は,2022年7月に開催された17th European Congress of Psychologyにおいてアタッチメントに関する理解と分析に関する検討を,12月に開催された日本子ども虐待防止学会第28回ふくおか大会において児童相談所と児童養護施設の協働のあり方についてまとめ,学会発表を行った。 これまでの研究期間を通して,新型コロナウイルス感染症の影響で実施に遅れが生じたため,1年間研究期間を延長し次年度も資料収集と分析,結果の公表を行っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究成果の一部については国内外の発表において公表することができた。しかしながら昨年度・一昨年度からの新型コロナウイルス感染症の影響で,施設内でのフィールドワーク実施の遅れが影響しているため,進捗状況は予定よりもやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度・一昨年度からの新型コロナウイルス感染症の影響で,施設内でのフィールドワーク実施の遅れが影響しているため,進捗状況は予定よりもやや遅れている。そのため,研究期間を1年間延長し,フィールドワークの本格化および施設職員を対象としたインタビュー調査の継続を行う。これらの調査結果から,ケアワーカーや心理療法担当職員等の施設職員に求められる役割や知見についてまとめ,学会発表および学術論文としての公表を行う。
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