研究課題/領域番号 |
20K02250
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
島崎 裕子 早稲田大学, 社会科学総合学術院(先端社会科学研究所), その他(招聘研究員) (90570086)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | カンボジア / 子ども / 移住労働 / Well-being |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、カンボジアにおける貧困層の「移住労働」に焦点をあて、親の出稼ぎ移動によって子どもにもたらされる影響と社会的保護の関係を分析する。カンボジア全体にもたらされている「移動」という現象を、人身売買などの被害にあいやすい弱い立場におかれた移住労働世帯の「子ども」に着眼することによって社会の周縁におかれた人びとの実態を捉え、カンボジアにおける全ての人にとっての安全な移動のあり方と、またその移動者とまたその家族の社会環境とはどうあるべきかを模索していきたい。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、カンボジアにおける貧困層の親の出稼ぎ移動によって子どもにもたらされる影響と社会的保護の関係を分析することにあった。研究成果からみえたことは、親の移住労働の負の要素が子どもに強く現れ出る世帯には、いくつかの点が指摘できた。それは、集落や居住地域内の社会的ネットワークが乏しく社会関係資本へのアクセスが極めて低い状況や、兄弟姉妹の養育の為に年長女児の修学機会に影響を及ぼす実態、さらには、成人養育者の不在による子どもの不安定な保護状況の関係などが指摘される。したがって、「子どものWell-beingと子どもの社会的保護の状況は相関関係」にあると結論づけることができる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
移動者らとその家族に聞き取り調査を行い、具体的に捉えた結果から、家族の移住労働が子どもに与える影響を分析した。それらは、移住労働世帯の子どもの社会的保護のありようを分析するにとどまらず、移動を通じた貧困世帯の社会包摂の体系化を可能とした。これらの調査結果は、メコン河流域諸国内において今後想定される移住労働、ならびに脆弱な立場に置かれた人びとの家族移動に関連する対策に有効な視点が提示できると考える。
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