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市配置婦人相談員のDV等困難な状況の女性への支援実態と市町村での支援のあり方研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K02262
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分08020:社会福祉学関連
研究機関奈良教育大学

研究代表者

岩本 華子  奈良教育大学, 学校教育講座, 特任准教授 (30588687)

研究分担者 増井 香名子  日本福祉大学, 社会福祉学部, 准教授 (30815220)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード婦人相談員 / 市町村 / 女性 / ソーシャルワーク / 女性支援
研究開始時の研究の概要

本研究は市配置の婦人相談員による支援実態を明らかにし、児童虐待対応との連携も視野に入れ、市町村におけるDV被害者や困難な状況にある女性への支援のあり方の提示を行う。ヒアリング調査及びアンケート調査によって、市配置の婦人相談員の配置状況や支援内容、連携状況、子どもに関する支援状況等の実態を明らかにした上で、市配置の婦人相談員による個別の支援と機関間連携を含むソーシャルワーク実践のあり方の検討を行う。

研究実績の概要

本研究は、市配置の婦人相談員による支援実態を明らかにし、市町村におけるDV被害者や困難な状況にある女性への支援のあり方を提示することを目的としている。
2023年度では、前年度に引き続き婦人相談員への個別インタビューを実施した。またDV支援・女性相談支援に寄与する海外知見の調査を引き続き行った。2023年度の主な取り組みを以下に示す。①婦人相談員への個別インタビュー調査の実施、②個別インタビュー調査結果の学会発表、③DVと児童虐待が交差しているケースにおいてDV被害者である親に対する関わり・支援に寄与する海外知見の調査ならびに紹介の継続的実施、④市配置婦人相談員等を対象とした実践研究会(「DV被害者支援と女性相談ブラッシュアップ研究会」)を継続的・定期的に開催し、実践研究の場とするとともに、研究会で本研究の知見について実践者への還元の実施。
市配置の婦人相談員に対する個別インタビュー調査から、婦人相談員が日常的に行っている連携には、課内・庁内・庁外・民間団体という4つの層があること、連携の促進要因には、顔見知りである等の「個人のつながりの駆使」や理解のある上司等といった「属人的要素」という個人的要因、および、窓口が近い等の「物理的距離」や決まった連携ルートがあるという「システムとしての繋がり」、関係する担当者が参加する「共通言語を得る研修機会」というシステム的要因があることが明らかになった。このような連携に関する実態把握は、2024年4月施行の“困難女性支援法” 第6条で明記されている「連携」の質向上を図るためにも重要な知見であるといえ、その一端を提示できたことの意義は大きい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍の状況において個別インタビューの依頼ならびに実施が難しく、昨年度の後半からの実施となった。現在、個別インタビューを進めつつ分析を行っているところである。

今後の研究の推進方策

2024年度は最終年度であることから、これまで実施した市配置の婦人相談員に対するフォーカスグループインタビューならびに個別インタビュー調査の分析をもとに論文化を行う。現時点において調査結果から、婦人相談員の専門性の高さならびに配置される市による連携状態の違いが明らかになった。今後は、新法のよりよい運用に向けて「女性相談支援員」に求められる専門性ならびに市でのよりよい連携のあり方の検討・提言につなげたい。また、女性相談支援員等への面接技術も含めた研修の実施により、本研究の成果を実践への還元に努める。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (20件)

すべて 2024 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (9件) (うち招待講演 1件) 図書 (2件) 学会・シンポジウム開催 (2件)

  • [雑誌論文] DVサバイバーの心理的・精神的経験 : 心的外傷後ストレス障害と心的外傷後成長の両者に着目して2024

    • 著者名/発表者名
      増井香名子・岩本華子・鄭丞媛
    • 雑誌名

      社会福祉学

      巻: 64(4) ページ: 14-29

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 米国マニュアルからみるDVケースにおける子ども福祉実践への示唆 : Child Protection in Families Experiencing Domestic Violenceの変遷より2023

    • 著者名/発表者名
      増井香名子・岡本正子・岩本華子・浅野恭子・藥師寺順子・小川衛子・加藤良美・山内圭
    • 雑誌名

      子どもの虐待とネグレクト

      巻: 25 (3) ページ: 354-362

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 社会福祉の現在「女性福祉ー婦人保護事業とDV被害者支援のこれまでとこれからー」2023

    • 著者名/発表者名
      増井香名子
    • 雑誌名

      福祉研究

      巻: 116 ページ: 88-92

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 市配置の婦人相談員による若年女性に対する支援―フォーカスグループインタビュー調査結果より2022

    • 著者名/発表者名
      岩本華子・増井香名子
    • 雑誌名

      司法福祉学研究

      巻: 22 ページ: 71-88

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 児童相談所職員がDVと児童虐待が併存するケースに対応する際の支援課題と工夫―職員に対するグループインタビューより2022

    • 著者名/発表者名
      増井香名子・岩本華子
    • 雑誌名

      司法福祉学研究

      巻: 22 ページ: 33-50

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] DV被害者である親が経験する子育ての実態:当事者インタビューの分析から児童福祉実践への示唆2022

    • 著者名/発表者名
      増井香名子・岩本華子
    • 雑誌名

      社会福祉学

      巻: 62(4) ページ: 72-85

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] DV被害者による市設置の配偶者暴力相談支援センターの利用経験2021

    • 著者名/発表者名
      岩本華子
    • 雑誌名

      司法福祉学研究

      巻: 21 ページ: 16-35

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 市配置の婦人相談員の支援における連携-困難女性支援法施行に向けた課題整理-2023

    • 著者名/発表者名
      岩本華子・増井香名子
    • 学会等名
      日本社会福祉学会第70回秋季大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] DVと子ども虐待併存ケースに対応する実践現場のニーズ抽出:Safe&Togetherモデルセミナー受講後アンケート結果から2023

    • 著者名/発表者名
      岩本華子・増井香名子・藥師寺順子・山内圭・岡本正子・浅野恭子・青井美帆・柴田智恵・加藤良美・遠藤智美・猪原裕美子
    • 学会等名
      日本子ども虐待防止学会第29回学術集会滋賀大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] DV家庭に対する子ども福祉実践の新たな視点: 強圧的コントロールと Safe & Togetherモデル2023

    • 著者名/発表者名
      増井香名子
    • 学会等名
      第14回日本子ども虐待医学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 市配置婦人相談員によるDV被害者に対するソーシャルワーク実践―初回面接での対応に焦点づけて―2022

    • 著者名/発表者名
      岩本華子・増井香名子・古井克憲
    • 学会等名
      日本社会福祉学会第70回秋季大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 米国マニュアルからみるDVケースの児童福祉実践への示唆①―対応の変遷及び親と子どもの面接に関する検討―2022

    • 著者名/発表者名
      岡本正子・増井香名子・岩本華子・ 山内圭・浅野恭子・小川衛子・加藤良美 ・薬師寺順子
    • 学会等名
      日本子ども虐待防止学会第28回学術集会大会ふくおか大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 米国マニュアルからみる DVケースの児童福祉実践への示唆②―ワーカーの安全に焦点付けて―2022

    • 著者名/発表者名
      増井香名子・浅野恭子・薬師寺順子・岡本正子・山内圭・ 岩本華子・加藤良美 ・小川衛子
    • 学会等名
      日本子ども虐待防止学会第28回学術集会大会ふくおか大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 市町村の女性相談・DV相談対応状況 基礎自治体における女性支援の実態把握・基盤整備に向けて2021

    • 著者名/発表者名
      岩本華子・増井香名子
    • 学会等名
      日本社会福祉学会第69回秋季大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 若年者や若年母子ケースへの市配置の婦人相談員の関わりと支援の実態2021

    • 著者名/発表者名
      岩本華子・増井香名子
    • 学会等名
      日本司法福祉学会第21回全国大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 市設置配偶者暴力相談支援センターからの支援経験の分析 ― 「DV被害者支援のステージモデル」に基づく利用者へのインタビュー調査をもとに ―2020

    • 著者名/発表者名
      岩本 華子、増井 香名子
    • 学会等名
      日本社会福祉学会第68回秋季大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] 『新・社会福祉士シリーズ ソーシャルワーク演習(社福専門)』「ドメスティック・バイオレンス」2024

    • 著者名/発表者名
      増井香名子・柳澤孝主・上原正希・増田康弘
    • 総ページ数
      228
    • 出版者
      弘文堂
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 『子どもと保護者に寄り添う「子ども家庭支援論」』(「第9章 子育て家庭の福祉を高める地域の社会資源」担当)2022

    • 著者名/発表者名
      岩本華子,立花直樹,安田誠人,青井夕貴,中典子,吉田祐一郎,谷村和秀,小宅理沙,丸目満弓,藪一裕,山田裕一,金仙玉 藤本明美,吉弘淳一,矢ヶ部陽一,賞雅さや子,藪一裕,山田裕一,金仙玉
    • 総ページ数
      196
    • 出版者
      晃洋書房
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会・シンポジウム開催] 【ライブ配信セミナー 第二弾】DVと子ども虐待が併存するケースにおける児童福祉実践 -Safe &Togetherモデルから学ぶ-2024

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会・シンポジウム開催] 【ライブ配信セミナー】DVと子ども虐待が併存するケースにおける児童福祉実践 -Safe &Togetherモデルから学ぶ-2023

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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