研究課題/領域番号 |
20K02270
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
|
研究機関 | 高知県立大学 (2023) 東北福祉大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
矢吹 知之 高知県立大学, 社会福祉学部, 教授 (80316330)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 認知症 / 家族介護者 / 一体的支援 / 統合ケアプログアム / 認知症カフェ / 一体的支援プログラム / 認知症の本人 / 統合ケアプログラム / 尺度開発 / ミーティングセンター / 効果モデル / 家族介護者支援 / 地域ケア / 認知症ケア / 一体的ケア |
研究開始時の研究の概要 |
在宅での高齢者虐待は増加の一途であり減少させるための具体的な解決策は示されていない。虐待の一因は、診断直後の認知症の人と家族両者間で生じる心理的葛藤ものの、日本では、家族支援はインフォーマルな支援が中心で、認知症の人には介護保険によるサービスである。支援は分断され一体的なケアではない。 本研究の目的は、認知症の人とその家族を初期から一体的にケアを行う新たな支援プログラムを開発することである。そのためにヨーロッパで広がりつつあるミーティングセンターを日本版に適用することを目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究は、認知症の人と家族の診断直後からの関係調整に資する新たな支援プログラムを開発することを目的とした。まず、先行するオランダ、イギリスの事例のプログラムの分析、文献翻訳と分析からそのビジョンを抽出した。次に、現在診断直後からの家族とかかわりの深いデイサービス職員へのヒアリングより《一体的活動》《独自性のあるプログラム》《人間性の尊重》《関係性構築》が見いだされた。さらに、認知症カフェの特徴を量的調査より構造を明らかにしたうえで、オランダアムステルダムモデルとイギリスのレオミンスターのプログラムの実地調査を経て、日本版統合ケアプログラムを開発し、高知県にて実証した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で実施したプログラムを開発し実装したことにより、認知症の人と家族の診断後支援プログラムのモデルの独自の特徴と意義を提示することができた。本プログラムは、これまで別々に行われてきた、認知症の人と家族の支援を統合し小規模自治体でも汎用性が高く、かつ効果的な支援プログラムである。本研究で開発されたプログラムは、モデル事業の積み重ねと、その土地、文化、人口規模に合った診断後支援として多角的に検討を重ね実用的かつ効果的なプログラムとなった。その成果は、令和4年度地域支援事業で事業化された「認知症の人と家族への一体的支援プログラム」に援用されており、確かな社会的意義の高さを証明した。
|