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児童養護施設におけるネグレクト児の心理的回復プロセスに関するフォローアップ調査

研究課題

研究課題/領域番号 20K02278
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分08020:社会福祉学関連
研究機関和光大学

研究代表者

菅野 恵  和光大学, 現代人間学部, 教授 (80760743)

研究分担者 島田 正亮  杏林大学, 保健学部, 准教授 (80580563)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードネグレクト / 児童養護施設 / 心理的回復プロセス / フォローアップ / フォローアップ調査
研究開始時の研究の概要

「ネグレクト」は育児の放棄・怠慢とされ、日本では児童虐待の種別の一つとされている。 しかし、身体的虐待に比べて緊急度が低く、児童福祉施設へ措置されたとしても集団に埋もれてしまいやすいことも多く、問題が顕在化せず心理的不調を抱え続けることが懸念される。
本研究の目的は、児童養護施設に入所したネグレクト児を対象として、心理的回復プロセスに着目したフォローアップ調査を行うことにある。また、退所した後の家庭や社会での適応状況についても評価を行う。本研究によってネグレクト児の予後を追跡することで、退所後のアフターケアを見据えた心理的回復のための支援方略モデルを生成することに、この研究の意義がある。

研究実績の概要

近年深刻化する児童虐待問題では、生命の危険や怪我といった顕在化されやすい身体的虐待に比べ、育児の放棄や怠慢といったネグレクトは周囲に気づかれにくい。また緊急性が低く捉えられる傾向にもあるため、支援の遅れが懸念される。またネグレクトの重篤ケースは児童福祉施設へ措置されるが、施設内では攻撃性のような周囲の目をひく行為をとらず、感情の抑圧や活気の欠如といった形で児童の課題が気づかれにくい傾向がある。そこで、ネグレクト児は特にレジリエンス(回復力、抵抗力、復元力≒生きる力)を高めるためのアプローチが必要となるが、ネグレクト児の課題は指摘されているものの、その後の支援としてレジリエンスに着目した研究はあまりみられない。
本研究では、ネグレクト児のレジリエンスを高める介入効果の検証を行うことを目的として、質的研究および量的研究の両面から包括的に追跡調査を進めている。質的研究としては、児童養護施設を退所し社会的自立した者へのフォローアップ調査をする中で、死亡事例が数件存在することや、自治体の制度を利用して自立支援を受けながら施設とつながり続けているケース等が明らかになってきた。また、精神疾患を患ってからのアフターケアの難しさも浮き彫りになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

コロナ禍が落ち着き調査施設への出入りができるようになってきたものの、研究代表者の本務先の業務過多や現場の多忙さ等を理由として調査の遂行に遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

2024年9月までに調査を終了させ、分析を進めて学会発表等を行う予定である。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] コロナ禍でこそつながった地域でのオレンジリボン運動2022

    • 著者名/発表者名
      菅野恵
    • 雑誌名

      心理臨床の広場

      巻: 15 ページ: 18-19

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 児童養護施設における分離と再会をめぐる心のケア2021

    • 著者名/発表者名
      菅野恵
    • 雑誌名

      子育て支援と心理臨床

      巻: 21 ページ: 27-33

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 社会的養護におかれた子どもたちのコロナ禍による影響とメンタルヘルス2020

    • 著者名/発表者名
      菅野恵
    • 雑誌名

      こころの健康

      巻: 35 ページ: 8-13

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] 調べる・学ぶ・考える 教育相談テキストブック2021

    • 著者名/発表者名
      森慶輔、宮下敏恵
    • 総ページ数
      232
    • 出版者
      金子書房
    • ISBN
      9784760824403
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 福祉心理学を学ぶー児童虐待防止と心の支援ー2020

    • 著者名/発表者名
      菅野恵
    • 総ページ数
      219
    • 出版者
      勁草書房
    • ISBN
      9784326251483
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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